昨日で終わったリオ・オリンピック。
国別メダル獲得数は、金12個、銀8個、銅21個で、合計41個でした。
国別順位は、6位です。
日本オリンピック委員会(JOC)のメダル順位は、次の通りです。
http://www.joc.or.jp/games/olympic/riodejaneiro/medalranking/
ところが、TBSの「ひるおび」を見ていたら、7位となっていました。
フランスが、その後、メダルを取って、日本の順位が下がったのかと思っていました。
たまたま、録画してあったので、見直したら、何と、順位は全体のメダル数の順位でした。
どのメディアでも、金の獲得数、同じ数の場合は、銀の獲得数、さらに同じ数の場合は、銅の数となっています。
TBSは、どう言う訳か、メダル総数で順位付けしていました。
悪意を感じます。
報道では、左に偏っているので、TBSニュースは、殆ど見ません。
スポーツでは、そんなことは無いだろうと思っていましたが、ここでも変な主張をしていました。
日本の順位は、JOCの通り、正しくは、6位です。
Yahooは、6位。
読売新聞は、6位
朝日新聞は、6位。
日経新聞は、併記(6位、総数は7位)
・日本のメダルの内訳は金12、銀8、銅21で、金メダル数は3大会ぶりに2桁に届き、国別ランキングではロンドン大会の10位から6位に上がった。メダル総数では7位だった。
毎日新聞は、併記(6位、総数は7位)
・金メダル数の順位は、米国、英国、中国、ロシア、ドイツ、日本、フランスの順った。日本は金メダル数で世界第6位、メダル総数で7位だった。
統計学では、加重と言う考え方があります。
金メダルと銅メダルでは、価値は違うという考え方です。
その加重は、金メダルは3ポイント、銀メダルは2ポイント、銅メダルは1ポイントとして、重みを付けて計算する方法です。
更に、メダル1個当たりに換算して平均値をポイント(加重平均)にします。
加重の数字をメダル数で割ったのが、加重平均です。
つまり、国別のメダルの価値を比べるのです。、
この考え方で計算すると、表の右端が、加重平均の順位になります。
この順位では、日本は、7位です。
1位は、英国。2位は米国、3位がドイツ、4位が中国とロシア、6位がフランス、そして日本の順です。
但し、この考え方は、金1個だけの国は、加重平均が3.00(=3÷1)になってしまいます。
これでは、正確な順位を表しません。
やはり、メダルの数が多い方が、順位が高い方という考え方の方が良さそうです。
ということで、加重平均は、国別の順位付けには馴染みません。
加重ポイントだけで順位付けすると、日本は、フランスに抜かれて7位となります。
(先の表では、加重と言う欄で比較します。日本73ポイント、フランス80歩ポイント)
しかし、これは、金を3ポイント、銀を2ポイント。銅を1ポイントした場合です。
合意できている条件ではありません。
因って、結論は、次の通りとします。
JOCは、金メダル、銀メダル、銅メダルの順で、総合順位付けしています。
普通に考えても、銅メダル40個よりも、金メダル10個、銅メダル29個の方が良いに決まっています。(総メダル数では、40個>39個)
新聞社は、メダル総数でなく、金メダル、銀メダル、銅メダルの数を優先する順位に統一しましょう。
JOCの基準なのだから、新聞社はイチャモンみたいな記事にしないで欲しい。
銅メダル49個より、金メダル10個と銅メダル29個の方が良いのは明白です。
JOCのオリンピック目標は、金メダル獲得数を目標にしています。
目標金メダル数の達成については、厳しく記事にして欲しい。
今回、ロンドンオリンピックよりもメダル数が最多という事で、お祝い記事にしているだけで、目標値を下回っている事を批判していない。
今は、単純にお祝いモードでも良いと考えますが、JOCは、リオで金14個といっていました。
その目標に比べると、今回、2個少ないのです。
東京オリンピックでは、金メダルを倍増し、国別でも第3位にしたいと言っています。
3位と言っている時の金メダル倍増は、28個(リオの14個×2倍)です。
しかし、現実問題、金12個から28個にするためには、2.3倍以上にしなくてはなりません。
金メダル数では、今回の12個からは、(+)16個増やさないと達成できません。
東京オリンピックでは、5種目競技が増えますが、1種目あたり、平均で金メダルを3個とる計算になります。
でも、野球、ソフトボールの2種目の競技で取れる金の数は、最大2個です。
残りの3種目の競技で、14個増やせますか?
目標数字は、鉛筆舐め舐めで、誰でも設定できますが、どの種目でどうやって達成させるのかが大切です。
あと4年間しかありません。
その辺りを、秋頃から、厳しく記事にして、JOCに発破を掛けて欲しいと願います。