はせがわクリニック奮闘記

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1001グラム・ハカリしれない愛のこと

2016年01月12日 | 映画






昨日、電氣館で観たのですが、あまりの面白くなさに、" 時間ドロボー! " と叫びたくなりました。

ノルウェーの映画です。
あり得ないジャンルですが、皮肉を込めてネーミングすれば、" 移動モノ " でしょうか。
全編を通じて、延々とヒロインが移動するシーンが繰り返し流されます。
その中には、ヒロインが移動し終わって、建て物の中に入り、戸を閉めたにも関わらず、そのまま通行人を撮り続けるなんてシーンもありました。
フィルムの編集段階で、あまりにも内容がプアだったために、移動シーンを大量に残して尺を稼いだとしか思えません。
結果として、当然ではありますが、中身の薄い映画になってしまいました。

さて、そのプアなストーリーですが、各国に1個ずつ、" 1キログラム原器 " なる物があって、毎年パリで確認のために正確に測定されるイヴェントがあるそうなのです。
病に倒れた父親に代わって、ノルウェーからパリに派遣されたヒロインでしたが、持ち帰ったときに車の横転事故を起こしてしまい、原器のケースを破損させてしまいます。
あわててパリに戻って、修理を依頼するのですが、そこで世話してくれた同業者の男とくっつくというものです。

タイトルの1001グラムですが、ヒロインの父親が死ぬ前に、" 人間の魂の重さは21グラムだそうだ。 " と言うことが伏線となっています。
この21グラムという数字は私も知っていて、アメリカのある病院で、精密に重さを量れるベッドを使って、臨終前後の差異を測定したものでした。
ヒロインは父親の遺灰を研究所に持ち込み、精密なデジタル測定機に洗面器を乗せます。
そして、そこに遺灰をすべて投入します。
デジタルは一旦1022グラムで止まりますが、すぐに下がり始め、1001グラムで止まります。
つまり、投入した時点では、父親の魂は、まだ遺灰の中にあったが、すぐに消失したというわけなのです。
なぜならば、ピッタリ21グラム軽くなったからです。
ヒロインはその部屋の中に居るであろう父親の魂を探しますが叶いませんでした。

実際には死亡した瞬間に魂は本人から離れるはずですので、遺灰に魂が宿るという設定には無理があると思います。

最初のデジタル数字を1021グラムにして、ちょうど1000グラムで終わらせたほうが観客には分かりやすかったと思うのですが......
1001グラムとした理由を考えると、人生ってピッタリしたものではないんだよ......
ちょっぴり重たい荷物もあるんだよ.......てなことでしょうか。
穿ち過ぎかもしれませんが....

さて、いくつかのコジャレタセリフもあったのですが、一つだけアップします。( うろ覚えで不正確ですが )

人生って、大事なことを理解するのは、いつも手遅れになってからなんだ。

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