常念が見える部屋から

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三城から扉温泉へ

2011年07月28日 | 季節の便り

三城から扉温泉へ

ある年のキャンプの帰り、峠を越えて扉温泉経由のコースを辿った。

水力発電用貯水池(カブッチョ)の脇を抜けて峠道を登った。

扉という地名は天の岩戸のかけらがこの辺りに落ちたことによる。

長野市北方の戸隠山に放り投げた石の大きな破片が道端に見られるという話に子供達は目を輝かせた。

道すがら大石はいくつもあったが、岩戸の「かけら」という確証はなく、転がっている石の全てが「かけら」だろうということになった。

峠を下ると扉温泉にでる、川岸にある明神館で風呂に入って休憩し、学校まで歩いた。

今では屈強な大人もため息をつく長帳場を、子供達は愚痴も言わずに炎天下を元気に歩いた。

現在 信州松本扉温泉明神館と云えば全国に、もしかしたら全世界に通用する名湯である。

地元の悪ガキが徒党を組んで湯船を占拠することなど、もはやあり得ない。

子供どころか、大人でさえもあらゆる面で敷居が高く、遠くから眺めるだけである。

 

 

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