自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

モンキチョウ,産卵から孵化へ(2)

2016-06-14 | 昆虫

6月9日(木)。孵化への変化はクローズアップ撮影で確認できます。それで,卵をざっと見ておいてから対象卵を決めることにしました。といっても一頭の成虫が産んだ卵なので,きょうだいです。同じ頃に孵化するので,観察しやすい卵を選ぶことになるでしょう。

卵の高さは1.2mm。シロツメクサの葉の表側に産み付けられています。表面に縦方向の筋が見えます。


6月10日(金)。あまり変わっていないように見えます。


6月11日(土)。色が一気に変わってきました。見事なほどの色です。自然がつくる色には感嘆します。


ミヤコグサの葉裏に産付された卵も同じ経過をたどっています。

10個の卵は,それぞれ同じ変化を見せています。


6月12日(日)。朝見ると,単色でなく,影のようにまだら模様が見えます。からだが形成されているのでしょう。


夕方見ると,影が濃くなっています。


ところが,ところが。この個体,結局,どうしたことか成長はここで止まってしまったのです。何が起こったのか,知るすべもなし。深夜,他の卵も似通った色をしていましたが,孵る見込みがないと判断。それで就寝。

 


シロツメクサにヒラタアブの囲蛹(1)

2016-06-14 | ヒラタアブ

ほんのわずかな,ワンダーな話題を一つ。

6月14日(火)。モンキチョウの産卵行動を追っているときのこと。偶然。シロツメクサの葉の表側で見かけたのがヒラタアブのなかまと思われる蛹。いわゆる囲蛹です。発見した瞬間,「おー,ワンダー! こんなところにいるなんて!」という気持ちになりました。

長さは5mmといったところ。色は緑。これは保護色なのでしょう。


わたしのワンダーは,そのまま正体は何かという点に移っていきます。上で「ヒラタアブのなかまと思われる」と書きましたが,かたちから見てまちがいなくそうだと思います。シロツメクサにはヒラタアブのお気に入りアブラムシが付きます。この囲蛹を見かけたときは,アブラムシの気配はありませんでした。幼虫が実際この葉で生活していたのか,ふつう蛹になって保護色になるのか,葉の表面で囲蛹になるのか,気になります。

いずれ,この昆虫の生態がすこし見えてくるでしょう。

とにかく,成虫が出て来るのを待つことにします。