hiroの花便り

我が家に咲く花や日々の暮らしを綴っていきたいと思います

宮本輝『避暑地の猫』

2021-09-22 | 本・雑誌など


講談社文庫1991年(平成3年)12月12日第17刷発行

「内容紹介(裏表紙より)」
清澄な軽井沢の一隅に、背徳の地下室はあった。
そこではすべての聖なる秩序は爛(ただれ)れ去り、人間の魂の奥底に潜む、
不気味な美しさを湛えた悪魔が、甘い囁きを交わすのだ。
尊敬する父も、美しい母も、愛する姉も、そして主人公の少年も、
そこでは妖しい光を放つ猫となる。だが、この作品で猫とは何か──?

タイトルの『避暑地の猫』とはおよそかけ離れたダークな作品。
物語は、17歳で殺人を犯した主人公修平が、15年の時効が過ぎた翌日に、
担当の医師に、ひと夏の出来事を語っていくという形で進んでいく。

別荘の持ち主の布施金次郎一家は、毎年7月15日になると軽井沢を訪れる。
修平の両親はここの別荘番として雇われている。
父の卓造は足が悪く、2歳上の姉・美保と母・加代は大変美しい。
金次郎の妻・美貴子は、別荘番・久保家の4人には良い印象を持っておらず、
特に母の加代には、ことごとく辛くあたり、
修平は子供の頃から美貴子と布施家を憎んでいた。
そして、ついに17歳の夏、事故を装って美貴子を殺してしまうのだが、
この事件を機に久保・布施家の間に隠された醜い秘密があばかれていく。

この作品で猫とは何か──?
タイトルに入れるくらいだから重要な意味があるのだろう。
猫は可愛いけれど、猫を被っているとか、魔物と言われる一面がある。
別荘の持ち主は別荘番の美しい妻と関係し、さらにその娘の美保とも関係を持つ。
それを知りながら父親の卓造は? そしてそれを知った修平は?

本の表紙裏に今から19年前のH14.6.20 に読了と書かれていたが
全く覚えていなかった。
これだけ衝撃的な内容だったら、忘れずはずはないのに不思議。
その頃読んだ「錦繍」「優駿」は微かに覚えているのに……。

・*:.。 。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・





夫と久々のランチ
サラダバーセットとドリンクバーセットをプラス。
サラダバーセットには、この他デザートやフルーツも含まれており、
美味しく頂きました。


(2021.09.17撮影)

夫の畑仲間のWさんから頂いた冬瓜
1㎏オーバーで計量不能でした。
Wさん、ありがとうございました。

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ランチ ()
2021-09-22 08:19:11
おはようございます!
御主人さんとランチ良いですね。
時には外でのランチ楽しみたいですよね。
冬瓜柔らかくておいしいですよね。
返信する
宮本 輝氏 (Rei)
2021-09-22 09:58:27
最近はよく本をお読みになりますね。
芥川賞作家で名前は知っていましたが
私は多分読んだことない記憶です。
ランチ>美味しそう且つ栄養もある、いいですね。
返信する
Unknown (hiro)
2021-09-22 20:41:43
恵さん、こんばんは~♪
11時が開店なのですが、この時間なら空いてそうなので
夫の好きなハンバーグ屋さんに行ってきました。
冬瓜はまず1/4を煮物にしました。美味しかったですよ。
ありがとうございました。
返信する
Unknown (hiro)
2021-09-22 20:45:27
Reiさん、こんばんは~♪
本よりももっと見ているのがネット配信や録画した映画です。
春馬君の映画がきっかけでしたが、この頃はいろいろな
ジャンルの映画を見ています。
ブログにあげたいのですが、時間がかかるので……。
宮本輝さんの作品はまだまだ読みたいです。
ありがとうございました。
返信する
Unknown (Saas-Feeの風)
2021-09-22 21:08:47
hiroさん、こんばんは。
たびたび書物を読んでおられますね。
若いころのSaas-Feeの風は本ばかり読んでいて
結婚しても同じように読書をしたので
新妻から「面白くない」とクレームがありましたよ。
ここ数年は目が悪くなったので新聞もパソコンもスマホも
老眼鏡無しでは読んだり書いたりできなくなりました。
現在、読んだ本には純文学は無く
樋口恵子さんの“老いの福袋”
海原純子さんの“繊細すぎる人のための心の相談室”
この二冊があります。
“繊細すぎる人のための・・・”を購入したとき
妻から「どこに繊細すぎる人がいるの?」とからかわれましたよ。

お店でのランチでしょうか、好いですねえ。
テイクアウトじゃなくたまには店内で・・・と思います。

夏が旬の冬瓜でSaas-Feeの風はひき肉あんかけをつくりたいですね。
返信する
Unknown (zooey)
2021-09-23 09:08:48
私もこれ、随分昔に読んだはずですが
詳細は覚えていません。
ただ、可愛らしいタイトルからお洒落な内容を期待したら
思ったよりドロドロしたものだったことは覚えています。
この人の「泥の河」や「蛍川」などは忘れようがないのですけどね。
秋の夜長、また読み直してみようかと思います。
返信する
Unknown (hiro)
2021-09-23 09:41:21
Saas-Feeの風さん、おはようございます♪
コロナ禍でどこにも出かけられないので、本を読んだり
テレビで映画を見ることが多くなりました。
私も学生や独身の頃は日本文学や世界文学をよく読みましたが、
結婚してからは育児書や実用書が多くなりました。
子育てが一段落してから小説も読むようになりましたが、
若い頃に比べるとずっと少ないです。
私も老眼が進み、老眼鏡をかけていても読み難いことはありますが、
どうにか読めるので、今のうちにと頑張っています。
樋口恵子さんの“老いの福袋”や
海原純子さんの“繊細すぎる人のための心の相談室”
面白そうですね。
図書館にあったら借りて読んでみようと思います。
風さんも繊細すぎるのですか?
繊細すぎるといえば俳優の三浦春馬君を思い出し切なくなります。

テイクアウトも良いのですが、お店が空いていたら
片付けものを一切しないで済むのでその方が楽かと思いました。
go to eatの食事券の追加販売を始めた自治体もあるようですね。

冬瓜はあっさりした煮物を1/4個分作ったのですが、
次はひき肉あんかけを作ろうと思っていたところでした。
ありがとうございました。
返信する
Unknown (hiro)
2021-09-23 09:53:21
zooeyさん、おはようございます♪
宮本輝さんの作品は40歳を過ぎてから少し読んだだけでしたが、
断捨離をしようと本箱を整理していたところ、
読んでない本も何冊かあったので読むことにしました。
私は誰の作品でも若い頃書かれた作品の方が好きなので、
何歳の頃に書いた本なのかはチェック項目になっています。
「泥の河」や「蛍川」は宮本輝さんのデビュー作でしたが
読みやすかったです。弱者に向ける目が暖かくて好きです。
ありがとうございました。
返信する
Unknown (lilyalley)
2021-09-23 12:16:09
はじめまして😃

避暑地の猫はずいぶん前に読みました。
が、詳細を覚えていませんでした。

今あらすじを読ませていただいて、
別荘番とか夏とかのイメージだけが思い出されてきました。
うーん思い出せないと気になるものですね^^
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Unknown (hiro)
2021-09-23 16:14:32
lilyalleyさん、こんにちは~♪
コメントを頂き、ありがとうございます。
「避暑地の猫」、お読みになったことがあるのですね。
思い出していただけて良かったです。

若い頃は子育てに忙しく、宮本輝さんの作品を読み始めたのは
40歳を過ぎてからでしたが、それも数冊読んだだけでした。
まだまだ良い作品があるようなのでもう少し読んでみたいと思います。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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