こんばんは、へちま細太郎です。
ういっすっ。
9月になって、学校は運動会のじゅんびと練習ばかりになりました。
入場行進の練習、リレーの練習、しょうがいぶつきょうそうの練習、ダンスの練習…。
ダンスは、今、人気の「たらこ・たらこ・たらこ」です。
ふりつけは、先生たちがかんがえましたが、なんだかなあ~。
昨日のことでした。リカのさんぽをしていると、
“たぁらこぉ~たぁらこぉ~つぶつぶたらこぉ~”
と、どっかの家からきこえてきて、
「ひえぇ~」
と、ぼくは、リカを引きずりあわててにげだしました。
だって、この歌詞をよくきくと、けっこうこわい。
“気がつくけば窓の外、ふと気がつくと家の中…”
ばんごはんのおかずは、たらこだけでした。
「スーパーで、買えと言わんばかりに、ガンガンかかってたんだもん」
おばあちゃんが、にこにこ笑いながら言いました。
「生と焼いたのと、明太子ね」
ひえぇ~(//▽//) 。
おじいちゃんを見れば、ビールを飲んでいるせいか、
「いや、酒の肴だ」
と、ごきげんです。
おじいちゃあん…。
そこへ、
「勝手知ったる他人の家の晩飯」
と、久しぶりに藤川先生がやってきました。
「久しぶりに、ここのうちの晩御飯を食べにきました。ごきげんさんです」
で、食卓のたらこに気がつくと、
「お、今はやりの、た~らこぉ~た~らこぉ~」
と、歌い出し、
「おとうさん、明太子、来てますねえ」
「藤川くんも1杯やるべ」
と、すすめて、ぼくは、まいっちゃった。
別に、ぼくはたらこがきらいじゃなくて、明太子もきらいじゃなくて、歌が頭にこびりついているだけなんだ。。。
と、その時、
「たあらこ~たあらこ~」
と、藤川先生の携帯電話が鳴りました。
「お、メールだ」
ひえぇ~ひえぇ~。
もう、ききたくなあい。
その夜、ぼくのゆめの中に真っ赤なぶつぶつたらこが大量にあらわれて、ぼくの部屋にびっしりとうまっていました。
うわ~うわ~うわ~
ねあせかいて、まだ暗いうちに目が覚めてしまいました。
きらいだ、たらこなんて。
だめだ、こりゃ…(→o←)ゞ 。
中日に2敗して、どうなるかと思いましたが、ヤクルトに逆転勝ちしました。
でも、どうなることやら。
リードしていた去年もハラハラ、追いかける今年もハラハラ。
寿命が縮むなあ。
グレープフルーツの種を植えたら、芽が出てだんだんと成長してきました。実はならなくても、大きくなるのが楽しみなんですが、あるとき、せっかくのびた木の葉っぱが1まいもなくなっていました。
なんだろう…。
ぼくは、木をようくしらべてみると、
「あ」
いました、アゲハのよう虫です。頭が大きくていくつもの足でえだにとまとているところは、まるでしんかんせんに見えます。
「3びきいるね」
ぼくは、一ばん大きいのから、ごういち、ごうじ、ごうぞうと名前をつけました。
ごういちの頭をつつくと、きいろいつのを出してへんなにおちをはっします。一しょに見ていたリカが、きゃんと鳴いてにげてしまい、とおくからこっちをうかがっています。「リカおいで」
と、よんでもきません。犬だってくさいのはだめなんだな。
それからぼくは、まいにちまいにちごういち、ごうじ、ごうぞうのようすをかんさつしていましたが、きょう、グレープフルーツの木にはごういちたちのすがたがありませんでした。
「まさか、リカ、おまえ、いじわるしちゃった?」
ねていたリカは、顔をあげて、ふんっとはなをならしただけでした
「どうしたんだろうな」
ぼくは、そこいらへんをさがしましたが、いません。
「鳥が食べちゃったのかもな」
と、えんがわでゴロゴロしていたおとうさんがいいました。
「ひどいこというなよな」
ぼくはあたまにきて、窓ガラスをしめちゃいました。
「ほ、細太郎~」
あ~うっとおしいなあ、もう。 そのとき、ぼくはあまどいを登っていくよう虫を見つけました。このさい、ごういちでもごうじでも、ごうぞうでもかまいません。 生きていてくれただくでも、うれしい。
きっと、おなかがいっぱいになって、さなぎになるばしょを見つけにいったのかもしれません。
「げんきでね、早くきれいなアゲハになってよ」
ぼくは、いつまでも登っていくよう虫をみまもっていました。
ん?
あ~、おとうさんが窓の向こうで、ぼくをうらめしそうに見ています。
ぼく、アゲハのよう虫になりたい。
こんにちは、へちま細太郎です。
ぼくは、おとうさんが再婚しても平気です。
でも、いっしょにはすまないと思います。
なぜならば、おとうさんにはしあわせになってほしいからです。
ぼくは、おとうさんがいればじゅうぶんです。
おかあさんが、どこかで生きていればいいです。
だから、おとうさん、そんなにショックを受けないでね。
ぼくは、おじいちゃんとおばあちゃんとくらします。
「ほ、細太郎~どうしたんだ、なにがあったんだ~そんなにおとうさんが、嫌いかあ~」
う、うっとおしい…。
「細太郎、おとうさんはおまえがいないと生きていけないんだぞ」
おじいちゃんとおばあちゃんは、あきれています。
「光一、おまえってほんとに情けない」
おばあちゃんは、ためいきをついて、
「さあ、細太郎、寝よう。今日は、おばあちゃんと寝ようね」
と立ち上がりました。
「俺は?」
おじいちゃんが、ふまんそうな顔をして見上げると、
「あんたは、リカと寝なさい」
とつめたくつきはなしちゃいました。
「リカ、おじいちゃんと寝ような」
と、テーブルに下にいるリカに話しかけると、
「わん」
とだけほえて、おしりをむけちゃいました。
「ほそたろう~」
おとうさんとおじいちゃんが、台所で泣いています。。。
おとうさんとおじいちゃんをからかうのっておもしろいなあ。。。
おばあちゃんと、台所のようすをうかがってわらってしまいました。
でも、なんだか、今までおとうさん中心だった生活が、だんだんかわっていっていくような気がしてきているのは、たしかです。
なんでだろうなあ。。
こんばんは、へちま細太郎。
ぼくのおとうさんが、高校時代にテニス部にしょぞくしていたということは、もう何度も書いてきました。
女の子にモテたいという理由だけで入部したそうです。ほどほどに練習したおかげで、県大会・関東大会には出場できたんだって。
でも、女の子にはモテませんでした。
そのおとうさんが、夏にテニスの大会に出るために練習をはじめて、夏の終わりの試合でボコボコにまけてしまいました。
よほどくやしかったのか、それとも、もう一度女の子にモテたいのか、毎日仕事が終わったあと、高校生といっしょに練習をしてくるんだそうです。
「いつまで続くのかねえ。そうまでして女の子にモテたい?」
おばあちゃんは、おとうさんにごはんを用意しながら、ばかにしたように話しかけます。
「見合いの方が早いだろう」
と、おじいちゃんもいいました。
「悪いけど、見合いなんかで見つける気はないし、見合いするほど困ってもいないから」
「じゃあ、何でいつまでも一人なんだ?」
おとうさんは、口からごはんつぶをとばしながら、
「いいんだよ、細太郎さえいれば」
といいましたが、ぼくは、
「おとうさん、結婚してもいいよ」
と、いってあげました。
「ほ、細太郎~」
とたんに、うろたえ声になってぼくをみました。
「おとうさんが結婚したら、新しいおくさんと2かいでくらしてね」
ぼくは、なにもいじわるいでいっているわけじゃないんだけどね。
「ぼくは、おばあちゃんたちと1階に住むからね」
「細太郎~」
明日につづきますね
おとうさんの帰りが、さいきんとてもおそくなりました。
ぼくはあまり気になりませんが、おばあちゃんとおじいちゃんは、
「こりゃ、彼女でもできたかな」
と、笑いあっています。
いぜんのぼくだったら、おとうさんのことがしんぱいでたまらなかったんですが、今はどうでもよくなっちゃった。
おとうさんといることより楽しいことがあって、そっちをやってる方がいい。
だから、おとうさんが遊ぼうといったり、出かけようといったりしても、ぼくはともだちと遊んだり、自分のことをしたりするのがすきになりました。
今夜、おとうさんがかえってきたのは、夜の9時すぎでした。
だいぶつかれていたようです。
「なんだ、疲れるまでがんばったか」
おじいちゃんがいいましたが、なにをがんばったんだろう。
「そんなこと、子供の前で言わないでくれる?」
おとうさん、プンプンおこってます。
さて、おとうさんがなぜおそいのか?
こたえは、あした。
またね、おやすみなさい。
いつもの9月なら、まだまだ暑くて、夏がつづいているような気がして、とても楽しかったことをおぼえています。
でも、今年は、夏のはじまりがおそくて、おわりも早かったみたいです。
さびしいな、夏がおわってさびしいな。
体育がおわったあとの水かけっこや、校庭のスプリンクラーの水の下をくぐったり、まだいっしょうけんめい鳴いているセミをさがしたり。
夏といえば、プールだよね。
夏休みに練習したおかげで、ぼくはクロールで25m泳げるようになりました。平泳ぎは25mプールをおりかえして半分までいきました。
でも、みきおくんやスイミングスクールにかよっているしんいちくんは、もっと泳げます。女子は、はるみちゃんときょうこちゃんが、いつまでたっても泳げません。顔を水につけることもできなくて、びーびー泣いてばかりいます。
しょうじき、ざまあみろです。だって、いつもいじわるばかりするんだもん。勉強ができるからっていばってばかりいるんだよ。ばくは、はるみちゃんやきょうこちゃんたちと同じくらい勉強ができるけど、いばったりしません。
でも、泳げるのは自まんします。だって、夏の暑いときに水の中で泳げるのは、最高に気持ちがいいからです。
もう少しだけでいいです。 夏がもどってください。
俺のうちに、藤川の野郎が居候してやがって、めんどくせえのなんの。
あいつはああ見えて、けっこう神経質なやつで、シーツのたるみは許さない。着るものにはアイロンをかける。洗濯機は全自動は汚れが落ちないから二層式にしろ、だめなら漂白剤を入れろ、とうるさい。
ゆうべは、箸の持ち方までごちゃごちゃ言った。
全く、日頃の行いとギャップがありすぎるんだよな。
カンベンしてくれだな。
ところで、なんで、藤川が居候してるんだって?
タラバガニの逆立ちだよ。 あいつに一目惚れしたタラバガニの逆立ちが、どーしても藤川と付き合いたい、と衣笠米穀店の番頭さんに泣きついたらしい。 番頭の高橋さんは、
「今は時代が時代ですございますから、ご縁談については先方さまにお伝えはいたしますが…。実際、藤川さまとのご縁組みはきびしゅうございますよ」
と、やんわり婉曲な言い回しで断ったそうなんだが、女の一念は恐ろしい。 無理を通して、略式の見合いまでこぎつけたんだが、藤川は棒斐浄寺に立てこもり見合いをすっぽかした。
その後は、家にも帰らず俺のところに居座ったというわけさ。
あ~、気持ちは痛いほど理解できるが、出てって欲しいんだよ。
お願いだっ、毎晩毎晩、般若心経を唱えるのだけは止めてくれ。
朝飯を作ってくれるのはありがたいが、いちいち献立の内容を講釈するのはやめてくれっ。
俺の白衣にアイロンかけるのは、なしにしてくれ。
よれよれ白衣が、俺のトレードマークなんだってばっ。
調子、狂う…。
サルビアは赤いものばかりだと思っていましたが、実はたくさんの色があるんですね。 とくに、ブルーのサルビアは最高にきれいでした。
ぼくの小学校でも、赤いサルビアがぎょうぎよくならんで植えられています。
とてもきれいですが、背の高さやえだのいきおいとかは、だんぜんブルーの方がよいです。
来年は、このブルーのサルビアをたくさん植えたいと思いました。