こんばんは、へちま細太郎
です。
台風の雨風が吹き付けていて、どこにもでかけることができない1日でした。
今日は久しぶりに広之おにいちゃんもきていて、ぼくがけんちゃん先生と将棋をするのを見ていました。 相変わらず慶子おねえちゃんとは仲直りしていなくて、藤川先生のうちに居候しているようです。
「ここは飛車を成って…」
「うるせえな口だすな」
けんちゃん先生は、しばらく考えこんでいたのをじゃまされてブツブツ。
「細太郎もな、この香車を利用しない手はないぞ」
「うるさいなあ」
ぼくもブツブツ。
「ほそたろぉ~」
広之おにいちゃんはおとうさんのマネをして泣くフリをしたので、僕たちは大笑いをしてしまいました。
「広之、見ているだけじゃつまんないでしょ、私としましょう」
おばあちゃんがもうひとつ将棋盤を持ってきて、広之おにいちゃんに声をかけました。
「よっしゃ」
おばあちゃんも広之おにいちゃんも将棋は強いです。
それから僕たちはかわりばんこに将棋をさしましたが、結局はおばあちゃんの全勝でした。
「相変わらず強いなあ」
広之おにいちゃんがおせんべいとお茶で休憩しています。
リカが寝そべっているそばのガラスが開いて、
「ひでえ風だあ」
と、外でタバコを吸っていたけんちゃん先生が戻ってきました。
「何も連休中に来なくてもいいのに。これじゃあ学校が臨時休校にならねえじゃねえか」
けんちゃん先生は、濡れた髪をなでつけて、台風に文句を言っています。
確かに、外に出られなくてつまんないけど、こうしてみんなで将棋するのも楽しいな、と思いました。
「ん~ん?台風はどうなったあ~」
そこへ、お昼も過ぎたっていうのに、おとうさんがパジャマのまま2階から降りてきました。
「はあ
」
最近おとうさん、カッコ悪すぎ
。
もうっ