花の四日市スワマエ商店街

四日市の水谷仏具店です 譚

少年の組み立てふろく

2005年08月23日 | レモン色の町
7月はじめに「思い出の組み立てフロク」というのを書かしていただいた。図書館に「少年のふろく」串間努著(光文社刊)を探してきたので読んでみた。
れは「少年」昭和36年9月号の組み立てふろくだ。少年レコードプレーヤーとなっている。ソノシートを置いて、鉄の針を乗せ手で回す。33.1/3回転という回転数を指で回せというのだから、とんでもない無理難題だ。それでも、それらしい音が出るだけで十分満足だった。耳をくっつけじっと聞き入る。
腕アトム」か「鉄人28号」の歌だったのか記憶にない。ガシャガシャっという音からゆっくり回転を早めていくと聞き覚えのある曲らしき音になってくる。それを通過してもっと早くまわすと、漫画みたいな声になる。きゅるきゅるっという音になり、それでおしまい。
気よくまわすことが出来ないことがわかるとそれでおしまいである。ようやく鑑賞に堪えない代物であることを悟る。それでも完成したことに満足する。
時、黒い樹脂で出来たレコード盤は高価だった。指紋が付くとか、針を変えなくてはいけないとか言われて、簡単にはいじらしてくれない。しかし、ソノシートの出現で、音楽鑑賞が身近なものになった。
生の頃には、ウエスタンや映画音楽のソノシートがはさんである本が出て、よく買ったものだ。薄いビニールで出来ているだけあって、何度も聞けないといわれていたが、シートが破れるほど聞いた覚えがない。
貴の結婚式のときだ、親戚が談笑している隅で、自分が気に入ったクラシックレコード(それも非常にポピュラーな曲)を、BGMのつもりでせっせとかけていた。ようやく、おばさんが「いい曲やねェ」と誉めてくれて内心得意になっていた。
とで気がついたことだが、33回転の曲を45回転で鳴らしていた。誰もクラシックのわかっている人がいなかったということだ。
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