
「平凡な幸せなんてものを望んでいるわけか?」
「一度はあきらめかけたけどね・・・・。人間て、手に入らないものほどほしいと思うでしょう?」
「ああ・・・・。そんなものかもしれない。だが、どんな生活をしていても幸福だと感じるやつはいるし、不幸だと感じるやつもいる。幸福に決まった型などないんだぞ」
【出典】今野敏『終極 ~潜入捜査~』(実業之日本社文庫、2013.1)
今野敏は、1989年の参院選でミニ政党「原発いらない人びと」から立候補、落選。環境問題と反原発の問題から、環境を破壊する「環境犯罪」という発想を得、潜入捜査シリーズ全5巻を書いた。『終極 ~潜入捜査~』はシリーズ最終巻。
1978年、『怪物が街にやってくる』で第4回問題小説新人賞受賞。
2006年、『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞受賞。
2008年、『果断 隠蔽捜査2』で第21回山本周五郎賞、第61回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞。
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