どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

農業問題・蛇足

2011-09-02 03:20:28 | インポート
まずこの文章を書いている基礎資料がなんだかを言うべきだと思う。
タキイ園芸が農家向けに出版している「タキイ最前線」が基礎資料だ。PR紙なので都合のいい事が書かれている事が多いが、基本的にはマジメな雑誌だ。特に土壌診断や肥料の問題、営農計画のガイダンスとかいい記事が多い。とはいっても「御用学者」と言われている先生の執筆もある。ただリテラシーをキッチリすれば問題が無い。
これに対して、日本農業新聞やその関連の雑誌は読んでいない。なのでとても偏っていると自分でも思う。有機農業批判もそのあたりにある。江戸時代の農業書も面白そうなのだが、ガイダンスの新書しか読んでいない。
きわめて不勉強だ。報道でバイトしていた事があるのでその知識も使っているが、表面的だ。現在の仕事で、大学の農学部の先生たちと簡単な会話をするために勉強は必要なのだが、うちの家庭菜園のひどさが実践の難しさを物語っている。
でもいいたい。間違った有機農業はよくない。そしてトマトの糖度を上げるために塩水を撒いたりする農法は持続可能性が低いから、止めるべきだ。
実は先のタキイの出版物なのだが、以外と外食産業の人がよく読んでいる。当然サカタ種苗の本も読んでいる。海外からもいっぱい集めている。最新の農業情報と味を得るためだ。単純に市場から仕入れる気がないのだ。
私が尊敬する、仙台で営業しているレストラン「リトルグリーン」のオーナーの氏家さんはそういった人だ。彼は実際に農業をはじめた。ここまではよくある話しだが、彼は近隣の農家を巻き込み、新しい事にチャレンジしていった。レストランには不揃いな野菜からどう味を引き出すかを研究させ、自分の畑・賛同してくれる農家と、有機農業の最適化を追求した。それが自社のイメージアップに繋がり、レストランで飾る花などの自給自足、そして季節感を演出出来た。私の言葉では足りないので、店に行って欲しい。
彼の店ではないが、農家が失敗した例もある。こういったレストランがたまたま通りかかった土地を見て、すかさずその農家にタマネギの生産を依頼した。非常に貧しい地味だったらしいが、その貧弱なタマネギをレストランは全品購入した。そこで欲をかいた農家が堆肥をガッチリ入れてタマネギを作った所、契約破棄となった。そんな物はどこででも買えるからなのだ。
農業は本当に奥深い。人が食べる物であり、人の基本だからだ。流通は研究し、大量消費の外食産業は徹底的に研究している。これについて行っているのは天才たちとその仲間だけだ。
こうして農業問題という駄文を書いているのは、やはり原発問題がある。あの事故以来風評被害が大きくなっている。もちろん何が正しいのかは私には解らない。だからこそ、一旦考え直したくてこの文章を書いている。
私の文章は散漫だが、今回は特に散漫だと思う。農業を考え直す、それだけなのだが手に余るほど巨大な問題だ。