どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

農産物残留放射性物質問題

2011-09-16 02:19:22 | インポート
この問題では根拠が希薄なのが問題になっている。
ただ私の目からは、まず残留放射性物質は今後100年経ってもゼロにはならない。福島の影響が無かった地域でも、過去と中国から黄砂で渡ってくる放射性物質が存在するからだ。
まずゼロはあり得ないのが、世界の状況だと考えた方がいい。もしもゼロに限りなく近い野菜や米や鶏肉(牛やブタは飼料管理で難しいだろう)が欲しければ、完全管理された植物工場や鶏舎があればいい。もちろん生産物は高いものになるが、求める層はあるだろう。
今後の日本の有望な農業形態だと思う。管理上水耕栽培が基本になるだろう。稲や野菜までここで管理され、残さをもとに鶏を飼うシステム。今後の東北に望まれる農業だろう。
そんなもの食べたいのか、とも思うが可能だろう。
さて残留放射性物質だが、根拠の無い数字としてチェルノブイリ事故の後に作られた農産物輸入規定の370Bq/Kg以下の数字がある。これはかなり低い値だと当時世界から批判された。しかし当時の日本政府はツッパねた。
しかし現在の国内基準と齟齬が生じてはいないか?
野菜や穀物や肉の500Bq/kgは、近いうちに輸入基準に直さないと行けない。ダブルスタンダードはよくない。農産物の輸出国からも文句がくるのは間違いない。現在とても大変なので我慢してもらっていると考えた方がいい。
370Bq/kg基準は、外交と国内も一旦収束出来るだろう。
次は、基準値が暫定である事だ。これは逆説的に考えるべきだ。今回のように緊急時は500Bq/kgだが国内・国外の事故が無ければ、問題になっているセシウムやストロンチウムの半減期から、30年後に250Bq/kgに下がっていなければ行けない。暫定値なのだから時間が経つにつれて厳しくして、安全性を確保するべきだと思う。500Bqにこだわる必要は無いと思う。
政府は安全値に対するロードマップを作るべきだ。少なくとも1年後には370Bq/Kgと基準を一元化するべきだ。基準を上げて農産物に対する信頼を上げなければ行けない。もちろん生産農家に対する政府保証は必要になるだろう。その上で、30年後には250Bq/Kgを基準と下げて行くべきだ。最大残留放射性物質ラインをどこにするのかは今後の問題だが、多分370~250あたりに落ち着くのではないのかと思っている。
ただこういったロードマップがあるかどうかで、信頼は変わると思っている。
暫定は変わらないほうがおかしい。
なお現在、乳製品に対する残留放射性物質の値はかなり厳しい値になっている。生産現場から考えれば、放射性物質濃縮があるだろう。200Bq/Kgは相当厳しい。幼児が食べる事を考えているのだろうが、離乳期の幼児を考えれば他の農産物もそうだろう。他の農産物のでは濃縮が少ないもしくは無いものもある。それでいながら生産方法が違うだけでこんな厳しい基準が当てはめられている酪農家はどんな気分だろう。
ここも考え直すべきだ。