前に使ったゆきちから小麦粉300g・塩3g・砂糖20g・ビタミンCを0.2g程度、卵一個と牛乳を合わせて175g混ぜます。ビタミンCはカプセルタイプの一錠0.5gから適当に大体でとってます。国内産小麦の多くが、固いタンパク質が少なく、ネバネバしたタンパク質が多いので改質剤に使っています。ここ二年の岩手県産のゆきちからが特にそうなのです。3年前はそんな事無かったのですが。
よく捏ね混ぜます。その後冷蔵庫に保管していた先の残りを、二時間放置して混ぜ合わせます。
この残りに酵母があるのですが、二時間放置してもウンともスンともいわない。失敗の予感です。
捏ねの問題があると思ったので、フツーだったら二つの生地を細かく分割して混ぜて捏ねますが、ひたすら捏ねます。これでムラが無いだろうと思う頃には、指の骨が痛い感じになってきました。
で、更によもぎの粉を投入。更に捏ねます。
よく混ざったら、バターを30g入れて更に捏ねます。捏ね上がりはちょっと固めの仕上がりです。例の発熱プレートに置きます。私は汗をかいたので、風呂に入っていろいろやって1時間。ウンともスンともいいません。もう風呂の残り湯にボールごと浮かべて、二時間外出。
アチャー、過発酵です。この酵母温度条件が狭いようです。おまけに発酵が遅い。ドライイーストになれきった身としてはこの、天然酵母?の振る舞いはよくわかりません。
成形しました。実験2のあんこの仕上がりは上々です。もうちょっと尖った甘さが必要だったかもしれません。でも成形には楽な固さに仕上がっていました。でもウチの1万円のオーブンレンジの発酵モード二時間で大丈夫なのか。
2次発酵の終わり。真ん中が開いているのはお湯を張った容器があったため。実は出かけなければ行けない用事があって、これ以上発酵はのばせれません。なので予備加熱した上で190度23分で焼きます。
焼き上がりは前回よりはいい感じです。
断面は前回よりはいい感じです。ただ前回のテストであんこを多く入れすぎたようです。今回ちょっと足りない。バターの分草っぽさは和らぎましたが、今回はよもぎの粉が悪い可能性もありそうです。
途中で気がついたのですが砂糖が潤沢に無い時代、こういった麦汁から酵母を取り出す方法が多かったのではないのかと思いました。パン生地を半分のこして種を次いで行く方法が、レシピに残っているのは、効率化もありますが麦汁の匂いを避けるためだったのかもしれません。干しぶどうの酵母で作り種つぎをするカンパーニュなんかは、特に種のコストが高いので行われているのかもしれません。いまのレシピでホップ種が目立たないのは味でしょうか。
こういった自家製酵母はめったにやらないのですが、今回は勉強になりました。
結果
1)めんどくさがらずに、水とモルトから麦汁を作り、キッチリと加熱し酵素活性を落とす。あとの生地のダレ方がすごい。
2)そこにホップをいれ、可能な限り38度を目指す。どうも30度以上でないとうまくいかない。
3)ペレットタイプのホップにも酵母がいる事が確認出来た。
こんな感じだと思う。
昔、酵母入りビールから同様の過程で酵母を取り出した事があったが、種次が5代目でとてもよく発酵するようになったのですが、どうも味がドライイーストで作ったものとどう違うのか解らなくなってしまいました。なので安定的に新しい種を入れながら、毎日作らないと難しいなと感じていました。
今回は発酵力が3代でもよくなかったので、安定して同じ酵母だったと思います。