どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

ググロフもどきのレシピ

2014-12-20 19:32:50 | 日記

 

パンのレシピを見て行くと、ある一貫した流れを感じます。単純から複雑です。その中でとても分りやすいのが、イタリアのババ、フランスのサラヴァン、そしてブリオッシュやググロフとシュトーレンです。多分ババの元がポーランドから入って来て、それが発酵でパンの形になり、バターが入ったりクリームが入ったり、そしてナッツやドライフルーツやシナモンやナツメグのスパイスが入ったりして来た歴史があると思います。砂糖の量ももしかするとどんどん増えているのではないのかと思います。そしてこれらは保存が効くと言うのがポイントです。そして単価を高くする方向で動いています。

ババからはじまる流れは、パンからケーキへの流れでは無かったのかと言う仮説が出来ます。そしてケーキは保存食としての側面を持っていた、とすればこの発酵ケーキーの意味合いを少し遡って作ってみようと言うのが今回です。なお不思議な事にイギリスではパウンドケーキと言う超ゴージャスなレシピのケーキがありますが、なぜ同じ事を発酵でやらなかったのかナゾです。

ババ生地でナッツやらフルーツを入れまくります。そしてバターも入れます。ただ型がググロフ型ではなくパウンドケーキです。その上ババ生地から発展させて行きましたので、完全にもどきです。本当はシュトーレンもどきと言いたいのですが、ググロフのほうが近いような気もします。

 

 

卵4個に砂糖60gをいれて撹拌します。砂糖はこの倍量いれてもかまいません。その方が保存性が高まります。ただそれ以上だと発酵に支障が出てきますので注意です。

実は今回の企画なのですが、非力なホームベーカリ向けに考えています。

 

 

強力粉200gいれます。なお今回は岩手県産のゆきちからを使っていますが、この粉は割と水を入れられない粉なのです。日清製粉のカメリアが180gだとすればゆきちからは200~210gかなと思うのですが、最近の低温と乾燥で粉の水分量がかなり変わるようで、今回レシピは確定出来ませんでした。基本200gかなと思いますが、180gから始められるのがよろしいかと。

実は後でドライフルーツとナッツが入ったら水を吸うんです。その量が分りにくいのです。なのでちょっとゆるめに練り上げます。

手だったらこの感覚が分るのですが、楽しようとするとこの辺が難しいです。

 

 

ヘーゼルナッツ、ハシバミの実ですね、皮付きの奴が安いのでそれを100g、150度10分のオーブンでローストします。そして醒めた所で皮をむきます。皮むきのためにローストしていると言うのが本当の所です。この後クルミもいれるのですが、ローストした方がいいような悪いような。岩手県産の鬼クルミでは逆にローストしない方がいいような気がしますが、好みでどうぞ。

ヘーゼルナッツは完全には皮がむけません。それも味だと思って頂ければ。

 

 

フードプロセッサーで荒く砕いておきます。

なお生地の方にはビタミンC微量、塩0.5g以下をいれてください。塩は砂糖の量とも関係しますが、砂糖60gだとちょっと塩味が強く感じます。

 

 

ナッツ類をいついれるのかは何とも。今回はヘーゼルナッツを先にいれました。

しかしちょっとナッツ類は、メレンゲでいろいろ使いましたが、ヘーゼルナッツほど不思議なナッツはありません。単体だと個性的なのに、こうして混ぜると下支えに回ってくれます。マカダミアナッツだと個性が消えますし、カシューだと香りが目立ったりします。アーモンドもその点では粉にした瞬間に匂いが薄くなります。その意味ではクルミと言うのは王者だと。

 

 

ちょっと生地が硬くなりましたので、生クリームと砂糖少々とドライイースト3gを混ぜて予備発酵させます。そしてそれを投入。実は生クリームで予備発酵ってした事は無いんですが、出来るもんですね。

 

この後ドライフルーツミックス100g、オレンジピール30g、鬼クルミ50gを投入します。

 

 

ウーン生地が硬い。小麦粉の水分量もそうなのですが、ナッツやらドライフルーツが生地から水分量を奪って行きます。かといって最初っからドロドロでも難しいです。何しろ最後に型に入れないといけません。その適度な硬さが難しいです。

もっと難しいのは、柔らかすぎるとフルーツやナッツが型の下に固まってしまいます。このギリギリが難しいですね。

 

 

一次発酵終了です。基本的に普通のパンほどはブーっとふくれません。1.5倍ほどが目安かもしれません。

一次発酵で2倍以上にふくれた場合は、2次発酵の時間を短くするなどすれば何とかなります。

 

 

ダイソーの「イタリア製」のパウンドケーキ型ロング2本にいれます。シリコン処理するだけなのになんでイタリア製なのかは分りませんが、このロング型ですが歩留まりが高くなるのでオススメです。何いっているかと言うと切った時に端が少なくなると言う意味です。

そうそう、焼き上がりに粉砂糖をダップリと振りかけるのが発酵ケーキですが、ここでは2次発酵前にココナッツプードルを振りかけました。後でコゲますが、香りが好きなんで。カロリー的には変わんないですけど。

 

 

2次発酵終了です。これもまた1.5倍程度でしょうか。

 

 

悩ましいのが温度と時間。予熱付きで170度25分か、160度30分かまだ判断出来ていません。多分170度25分がいいのだろうと思います。でもコゲます。

 

 

生クリームを添えてましたが、無くてもいいです。

 

 

それではメリークリスマス!

 

PS

失敗しやすいので、ドライイーストは6gの方がいいかもしれません。あと予備発酵させたドライイーストをいれて撹拌して、その後に溶かしバター(温度36度程度に下げたもの)を投入して撹拌した方が失敗は無さそうです。ここでは初期にナッツ類をいれていますが、一次発酵が終わってからナッツ類とフルーツを投入した方が失敗は無くなる様です。ただ生地の硬さの調整が難しくなります。通常のパン生地くらいまの硬さに、最後になるようにした方がいいかもしれません。そうすると型はいらなくなります。これはテストしていないので何とも言えませんが、型が無い方が良いような気もしています。この場合ググロフもどきと言わなくてシュトーレンもどきと言えばいいだけです。