大学生の企業からのアピールが解禁になった。今日の盛岡は1センチの雪が降りました。
カメラマンとして、見た目はどうするのかというのが私の仕事ですが、見えないものは写りません。ということで少しアドバイスを。
清潔感と清潔であることには関係性がありません。ここは絶対わかってください。清潔であるのはルーティーンでできます。清潔感は全く違うのものです。潔癖感とも違うものなのです。潔癖すぎると病的な汚らしさがなぜか出るという不思議さがあります。
清潔感は首筋に現れます。ここをすっきりとみせるのがポイントです。襟足の処理はしっかりしましょう。
昔に、なぜスマップは若く見られるのかと書いたことがありますが、ここはポイントです。中居くんが痛々しいのは、首に縦じわが出てきたからです。普段長髪で見えないのですが、後ろで結んだりすると目立つわけです。男性でもボサボサの髪を無理やりセットしてしまうと、たてがみボウボウだったりしてそこが目立ったりします。若さは武器ですが、そこが損ねられるというのは、大損していることだと考えてもらいたいです。
次に99%以上の人は、理論的な顔ではないということです。左右対称ではありません。なぜ左右対称に完璧にならないのかといえば、そこには今まで生きたことがあります。そこに努力したことや様々なことが顔に刻まれています。子供の頃からの生活習慣で、顎の形が左右違うとか、虫歯などでも顎の形は変わります。スポーツで左右対称でなくなった体をカヴァーするために右肩上がりとかそういった体型のズレや、首が曲がっている場合もあります。
毎年言っていると思いますが、大体の人は軽度の斜視であると。その結果見えやすい位置に頭を置くようになって、首と頭の関係がずれている場合もあります。
そこは我々のテクニックである程度は解決します。ただその時の位置は覚えていた方がいいかもしれません。顎を上げて生活している人はやや三白眼のフシがあるようです。面接等で顎を上げて臨むと、偉そうな感じになってしまいます。顎を引いて頑張ると三白眼になってしまう。そういった方は相手の目を見るつもりで胸を見ているといいかもしれません。相手は目を見て話しているように感じるでしょう。
基本的に証明写真は、その人であるということを写真で証明するためにあります。だから、顔の特徴が見えていなければいけません。目と鼻と口は隠しようがありませんが、眉毛と耳は隠せます。でもこの眉毛と耳が、特に耳の形は遺伝すると言われるくらい、個人差があります。なので証明写真は、目と鼻と口と耳が見えていなければいけません。眉毛は目と関連しているので見えている必要があります。ただ眉毛は形を整えるとか書くとかそういったのもあるので、多少は甘くなっていますが、髪で全部隠れてしまうのは大変良くありません。昔はパスポートの写真は、眉に髪が一本垂れていただけでアウトだったそうです。ただ今でも、警察と消防、自衛隊を希望する方はこの点に注意してください。男性でも襟足処理はしっかりした方がいいエントリーです。
個性は滲み出るものでなければいけません。小顔に見せたくて髪を垂らして目までギリギリ髪を垂らして左右もギリギリという女性がいます。これは完全にアウトなです。その前に、髪と顔の面積比がおかしくなって、頭が大きく見えてしまいます。証明写真ではたとえ頭が小さくてその髪型をしていてるから可愛く見えても、横一列で大体同じサイズに揃えられてしまいます。面積比の問題が大きくなるのです。
額を隠したがる理由はよくわからないのですが、それではキャバ嬢がなんで髪をアップにして飾り毛を額に垂らすのかは考えた方がいいでしょう。逆もありますね、若いホストは額を隠して、ある程度の歳をとると出し始めるはずです。額は知性を感じさせます。大きく出した方が知的に見えます。キャバ嬢の場合その微妙なバランスが重要なのです。ホストは若いうちはバカに見られていた方がいい。ただ歳をとってくると年相応でないと単なるバカにしか見えなくなります。
今見せなければいけないものをあえて隠す必要はないでしょう。
個人的に、なぜ顔を小さく見せなければいけないのかが良くわかりませんが、ファッションの最大の意味は相手にとにかく印象づけることです。もっとも効果的なのは大きく見せることです。ただしそれは24ミリ×30ミリの画面の中です。
最後に、就職用の証明写真は可能な限り、人にとってもらってください。それも証明写真のことをよくわかっているプロにやってもらってください。友達にとってもらうというのは、最悪です。いい写真になりますが証明写真になりません。まだ無人ボックスの方がいいです。ただボックスはワイドレンズを使う傾向があって、どうしても鼻がデカく写って、太って写ります。その上プリクラで慣れていたとしてもあれはまた違うのです。わかっていないと使いこなせない代物です。
証明写真で最も重要なのは、実はコミュニケーションの確認です。この人を確実に証明できるだけではありません。実は共同作業をしているわけです。わたしらは良く撮りたいし願いが叶って欲しいと思っています。多分色々命令されて嫌な思いをしたと思いますが、実はこここそが最大のポイントなのです。共同作業をできるかどうかなのです。結果は如実に出ます。
いい証明写真とは、きれいや美しいではなく、個性でもなく、コミニケーションの結果の産物です。恐ろしく狭い領域でのほんの少しのせめぎ合いが、第三者につながるとおもっています。