カルテ番号 ほ・19（1）
本庄瞳はいつも黙々と仕事をする。
口数はかなり少ない。
大人しい性格かというと、若い頃は違っていた。
とても活動的な女性だった。
２０代は中型バイクで、日本一周を一人で完遂した。
シュラフで野宿して旅を続けていた。
空手の黒帯でもあった。
３０歳の時、結婚した。
子供も生まれた。
子供が出来たから結婚した、といってもいい。
出来たからには、家庭を築こうと思った。
幸い、夫となる男性は家庭向きだった。
仕事も家族も真面目に接してくれていた。
夫とは仲もよかったが、どうしても次の子は授からなかった。
子供の成長は早い。
それが楽しみでもあった。
学校行事も部活も出来るだけ応援参加した。
瞳の運動神経の良さと夫の頭の良さを引き継いだ子だった。
親ばかだろうが、自慢の息子でもあった。
（登場する人物・組織・その他はフィックションです）
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