カルテ番号 ほ・19(10)
簡単な記入をして、院長は言った。
「何となく調子が悪い、との事ですが、例えばどのような感じですか?」
最初から調子の悪いところはない。
どんな院長なのか、どんな治療をするのか確かめに来たのだから。
何となく調子が悪い、というのなら他人からは確かめられない。
病院の検査で正常値であっても、本人の主張なら嘘でも通用する。
そう思っていたのだが・・・
この院長に会って、本庄瞳は急に不安になった。
嘘を疑われているわけではない。
あまりに自然体なのだ。
こういう相手に自分が芝居をし続けられるのか自信がなくなった。
一見して自分が敵わぬ相手なら、まだいい。
ところが深いところも浅いところも鋭いところも感じられない。
「すいません。調子はいいです。実は単なる体験をしたかったのです」
本庄瞳は、そう答えた。
急にこの院長と治療法に興味が湧いたのは事実だった。
そして、雇い主の辺見豊から紹介された、と正直に答えた。
そのとたん、身体が軽くなるのを感じた。
自分では調子がいいと思い込んでいたが、軽くなると判る。
重かったことが・・・
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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