カルテ番号 も・6(4)
金と地位がある時、人はやたらと近づいてくる。
会社が経営不振の時だった。
それまで力になる、と言っていた人達が来なくなった。
蜘蛛の子を散らすように、という表現通りだった。
そして、好調になると、とても親切で寄ってくる。
そういう人達ばかり相手にしてきたのだ。
もちろん、自分も同じだった。
もう充分だった。
そういう関係の人達と関わるのは嫌になっていた。
だから、会社からは縁を切った。
自分で作ったとはいえ、もう未練はなかった。
案の定、訪れる人はいなくなった。
まぁ、自分で蒔いた種でもある。
いや、自分で種を蒔かなかったということか・・・
社長をしていても孤独だったのだ。
今更一人きりでも、殊更寂しいとも思わない。
趣味というほどの事もない。
読書は好きだが、近ごろはさすがに目が疲れる。
それなりに衰えてはいるが、特に病ということもない。
だが、死というものを意識するようになった。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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