今日は日陰を選んで愛犬の散歩のため、少し足を延ばして松江城の方に出掛けて見た。
県庁の北側の木橋を渡って、城郭に向かう石段を、木陰のトンネルを潜って上って行くと
ミーンミンミンミンと蝉しぐれが降り注ぎ、愛犬もこれにはちょっと尻込みの様子である。
苔むした石踏みには、足の踏み場もないほどに、たくさんの木の実が落ちている。
何の実なのだろう? と思いながら拾い上げて見ると、これは”ミニイチジク”だ。
無花果にそっくりなのだが、大きさは親指大程もあろうか、赤紫色によく熟していてとて
も美味しそうだ。
これはこの時期、里山や公園などでよく見掛ける、『イヌビワ』の実だが、名前通りにビ
ワのように黄色くはならない。
別名を山無花果(ヤマイチジク)と言って、あまり美味しいとは言えないのだが食べられ
なくはない。
ヒョドリやツグミ達は、実の熟れる時期をよく知っていて、熟す前から先を争って食べに
やって来る。
このヤマイチジク、子供の頃から山でよく見掛けていたのだが、誰となく「毒があるのか
もしれないから・・・」と、口にする者はいなかった。
随分後年になって、植物図鑑で調べ、この長年の疑問に終止符を打った形だった。
近頃は、日本の優れた改良技術によって、リンゴもミカンもメロンもイチジクも、あらゆ
る果物が、とてもジューシーで糖度も高く美味しくなってきているが、その原種は、この
山無花果の様に、姿形は”似て異なるもの”が多いのではないだろうか。
~貴方にとって、今日が良い一日であります様に~
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