散歩道の脇に、白や紫色の野菊が咲き乱れています。
野菊と云えば、人里離れた場所にひっそりと、清く美しく忍んで咲く花のイメージですが、ここの花は堂々と、道沿いに一面に咲き誇っています。
帰宅後、若い頃読んだ伊藤左千夫の短編「野菊の墓」が、書棚に有ることを思い出し再読して見ました。
現代との時代背景の大きな違いから、今の若い人たちにこの作品が共感されるのかと思うのですが、聞けば以外に、良く読まれている様です。
「慎ましく哀しきものは美しい」と感じる、日本人の感性に訴える作品が若者に愛読されることに、むしろ私はホッとする思いです。
それはともかく、野菊の花は、これからもしばらくの間、寂しくなる野山を、美しく飾ってくれます。
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