(245T剤に関する最新情報です)
1月21日に放送されたNHKザ・ライフ「誰も知らない日本の枯れ葉剤」で、林野庁の担当者は、245T剤の撤去を念頭に無害化処理するための調査を今年度からはじめると言っていた。記者が「どこか一つ(決まっているのか)」と質問すると「いやまだ先は長い」とはぐらかしていた。が、実はすでに調査地は決まっていた。調査地は4ヵ所、そのうちの1つに脊振山中の埋設地である吉野ヶ里町が入っていた。
先月末、枯葉剤の研究を長年されている北九州市立大学の原田氏からメールがあり、この情報をいただいた。原田氏によれば、林野庁は、全国埋設地のうち4ヵ所をモデルケースとして撤去に向けた調査を開始したとのこと。調査地は、佐賀県吉野ケ里町、熊本県宇土市、高知県四万十市、岐阜県下呂市の4ヵ所となっている。脊振山中埋設地の吉野ヶ里町については、田村貴昭参議院議員から強い要請があったため、林野庁が候補地に入れたとのことだった。(ブログ掲載は田村議員に了承済み)
と言っても、まだ喜ぶのは早い。今年度は調査方法を提示するところまでらしい。何とも悠長な話だが、245T剤埋設から50年動かなかったことを考えると驚く話でもない。林野庁国有林野部業務課の長崎屋課長の発言どおり、まだまだ先は長い。
全国の埋設状況(雑誌Fielder「美しい国のAgent Orange」地図引用 ★印のところが調査決定地)
岐阜県下呂市は乳剤と粒剤と2ヵ所埋設されている
熊本県宇土市の埋設地も市民の水源地に近い(写真:雑誌Fielderより)
脊振山中の埋設地(吉野ヶ里町)は福岡市民の水源地である五ケ山ダムのすぐ上(国土地理院地図に記入)
五ケ山ダムから埋設地を見る(埋設地は写真中央右の鉄塔あたり 2021年10月29日撮影)