ソウルケイジ (光文社文庫) | |
誉田 哲也 | |
光文社 |
♪「ソウルケイジ」誉田哲也著 光文社文庫
昨日ご紹介した誉田哲也の「姫川玲子警部補シリーズ」第2弾。
第1作に引き続き、美人女性警部補姫川玲子が直感と推測でバラバラ殺人事件の犯人と事件の真実を追い詰めてゆく。その姿勢や生き方には十分に共感できる。小説としてのストーリーの組立も良い。エンターテイメントとしての完成度も十分高い。場面によっては「手に汗握る」感じもあってとても楽しめる。
でも、でも、読み物としての深さとか、感銘度とか、緻密さとか、そういう面ではまだまだかなぁー。横山秀夫とは、まだちょっと隔たりがあるかもしれない。
いやいや、別につまらないとか物足りないとか言うのではない。十分にエンターテイメントで楽しめる。
玲子と犬猿の仲だった日下警部補との確執はどうなるのか、少しは分かり合えるようになったのか。玲子と部下の菊田の将来はどうなるのか、アホを装って玲子に付き纏う部下の井岡とはどうなるのか…、興味は尽きない。
そんなことについて、読者をハラハラさせる小説って、やっぱり出来が良いんだろうね。
ぜひ読むことについて、お薦めします。誉田さんは、やっぱりタダものではありません!