呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

訳アリで山暮らしから都会に戻ったオヤジの日記。合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

Sun '24/03/31 NHK下山事件と映画オッペンハイマーで想う日米関係

2024-03-31 | 映画(DVD)の話
 

🎵Sat 3/30  NHKスペシャルの「未解決事件・下山事件」を観る。ドラマとドキュメンタリーの2部構成、2時間たっぷりだ。



 
ボクが生まれる前、日本がまだ敗戦の混乱の真っ只中にあった1949年に、当時の国鉄総裁の下山定則が貨物列車に巻き込まれた礫死体で発見された。果たして自殺か他殺か。他殺説が主流だったが15年後に時効となり「戦後最大の謎」と言われた。当時米国の反共戦略、朝鮮戦争で日本の国鉄を自由に利用するための謀略による暗殺説が実しやかに語られたが、今回のNHKの渾身の取材でその仮説?が裏付けられたということなのか。
んー、さすが天下のNHK、とても観応えがあった。吉田茂や佐藤栄作、児玉誉士夫などボクが小・中学生ぐらいまでは現役で日本を動かしていた人物が、この謎の事件の中枢に関わっていた? 改めて考えてみるとすごい話だ。
 
ドラマの方も良かったな。森山未來が当時の担当検事、後の検事総長にまで登りつめた布施健を見事に演じていた。彼も良い俳優だな。




🎵Sun 3/31  映画鑑賞24-6「オッペンハイマー」
今年の米アカデミー賞総なめの作品だ。原子爆弾を開発した物理学者の半生を描く作品で上映時間はほぼ3時間、半分近くが戦後のオッペンハイマーの聴聞会や某氏の閣僚就任に向けての公聴会シーンで、延々とやり取りが続く会話劇。結構ハードな作品だった。




公開前、日本国内では広島、長崎への原爆投下シーンや被爆地の悲惨さが描かれておらず、核兵器反対のメッセージは弱過ぎるという批判もあったようだ。でも観ていて、オッペンハイマーの核爆弾開発に関わる考え方、自己肯定や否定、自己非難などの変遷が描かれていて、原子爆弾の悲惨さは十分に伝わってくると思った。
この作品がアメリカでアカデミー賞各賞をいくつも獲得したことに、それなりの意味はあると思うけどなぁ。
 
(オッペンハイマーはアインシュタインとも深い親交があった。アインシュタインってもっと昔の人かと思った)
 


 
🎵2日続けて、下山事件と原爆の父と言われたオッペンハイマーで、第二次世界大戦後の米国の徹底した反共産主義、反ソ連、米ソ冷戦を垣間見ることになった。日本は敗戦後ずーっとアメリカに隷属、従属して(させられて)来て、もはや80年経つというのに未だに状況は変わっていない。
同じ敗戦国でもドイツやイタリアはここまで酷くはないと思うが、なんでなんだろうね。アメリカにとっては今でも日本は反ロシア、反中国の最前線、垣根ってことなんだな…😞。
 


 

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