豊 ホウ<ゆたか>
豊[豐] ホウ・ゆたか 豆部
解字 篆文は豆(たかつき・高坏)の上に山があり、その中に穀物の穂らしきものが二つ描かれている。旧字は、山のなかの穂らしきもの⇒丰ホウ(ゆたかにしげる)二つに変化した豐ホウになった。現代字は豆の上部が曲に変化した豊になった。食物を盛る高坏(豆)の上が山盛りになっているさまで、「ゆたか」の意味を表す。なお、この字は甲骨文から存在するが、字形の変遷が複雑であり意味も変わっていることから、篆文以後の字形から解字した。
意味 (1)ゆたか(豊か)。多い。「豊富ホウフ」「豊満ホウマン」 (2)作物の実りがよい。「豊作ホウサク」「豊穣ホウジョウ」
イメージ
「ゆたか」(豊・艶)
音の変化 ホウ:豊 エン:艶
ゆたか
艶[艷] エン・つや・なまめかしい 色部
解字 「色(いろけ)+豊(たっぷり満ちる)」の会意。色(セクシイ)が満ちてなまめかしい様子。
意味 (1)つややか。なまめかしい(艶めかしい)。「妖艶ヨウエン」「艶姿エンシ」「艶然エンゼン」 (2)[国]つや(艶)。男女の情事に関すること。「艶聞エンブン」(つやっぽいうわさ)
豊 レイ <あまざけ>
豊 レイ・ライ 豆部
解字 篆文は豆(たかつき・うつわ)の上にあま酒の入っている形を描き、あま酒を表す。現代字は豊となり、豊かの意の豊ホウと同じ形であるが、幸いなことに単独では使われず、酉(さけ)のついた醴レイ(あまざけ)として用いられる。
イメージ
「あまざけ」(醴・礼[禮])
「形声字」(鱧)
音の変化 レイ:醴・礼[禮]・鱧
あまざけ
醴 レイ・ライ・あまざけ 酉部
解字 「酉(さけ)+豊(あまざけ)」の会意形声。あま酒の意である豊に酉(さけ)をつけて元の意味を強めた字。
意味 あまざけ(醴)。あまい水。一夜酒。「醇醴ジュンレイ」(よい酒とあま酒。濃いあま酒)「醴泉レイセン」(甘味のある水がわく泉)
礼[禮] レイ・ライ ネ部
解字 旧字は禮で「示(祭壇)+豊(あまざけ)」の会意形声。あま酒を神にささげて祈ること。あま酒による祭礼がもとの意味。のち宮廷儀礼の意となり、宮廷の定まった作法や儀式を意味するようになった[字統]。新字体は、示⇒ネ、豊⇒乚に変化した礼になった。
意味 (1)きまった作法や儀式。「礼儀レイギ」「礼節レイセツ」(礼儀と節度)「祭礼サイレイ」(神を祭る儀式) (2)うやまう。「礼讃ライサン」「拝礼ハイレイ」 (3)感謝の気持ち。「礼金レイキン」「礼状レイジョウ」
形声字
鱧 レイ・ライ・はも 魚部
解字 「魚(さかな)+豊(ライ)」の形声。ライは雷ライに通じ雷魚ライギョ(タイワンドジョウ科の淡水魚であるカムルチー)を指す。雷魚は細長い円筒形であり、日本では形の似ているハモに当てる。
意味 (1)[国]はも(鱧)。ハモ科の海水魚。南日本の沿岸部に生息し体形はウナギと似ている。関西では、はも料理として人気がある。「鱧料理はもリョウリ」(2)タイワンドジョウ科の淡水魚。ライギョ(雷魚)。カムルチー。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
豊[豐] ホウ・ゆたか 豆部
解字 篆文は豆(たかつき・高坏)の上に山があり、その中に穀物の穂らしきものが二つ描かれている。旧字は、山のなかの穂らしきもの⇒丰ホウ(ゆたかにしげる)二つに変化した豐ホウになった。現代字は豆の上部が曲に変化した豊になった。食物を盛る高坏(豆)の上が山盛りになっているさまで、「ゆたか」の意味を表す。なお、この字は甲骨文から存在するが、字形の変遷が複雑であり意味も変わっていることから、篆文以後の字形から解字した。
意味 (1)ゆたか(豊か)。多い。「豊富ホウフ」「豊満ホウマン」 (2)作物の実りがよい。「豊作ホウサク」「豊穣ホウジョウ」
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「ゆたか」(豊・艶)
音の変化 ホウ:豊 エン:艶
ゆたか
艶[艷] エン・つや・なまめかしい 色部
解字 「色(いろけ)+豊(たっぷり満ちる)」の会意。色(セクシイ)が満ちてなまめかしい様子。
意味 (1)つややか。なまめかしい(艶めかしい)。「妖艶ヨウエン」「艶姿エンシ」「艶然エンゼン」 (2)[国]つや(艶)。男女の情事に関すること。「艶聞エンブン」(つやっぽいうわさ)
豊 レイ <あまざけ>
豊 レイ・ライ 豆部
解字 篆文は豆(たかつき・うつわ)の上にあま酒の入っている形を描き、あま酒を表す。現代字は豊となり、豊かの意の豊ホウと同じ形であるが、幸いなことに単独では使われず、酉(さけ)のついた醴レイ(あまざけ)として用いられる。
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「あまざけ」(醴・礼[禮])
「形声字」(鱧)
音の変化 レイ:醴・礼[禮]・鱧
あまざけ
醴 レイ・ライ・あまざけ 酉部
解字 「酉(さけ)+豊(あまざけ)」の会意形声。あま酒の意である豊に酉(さけ)をつけて元の意味を強めた字。
意味 あまざけ(醴)。あまい水。一夜酒。「醇醴ジュンレイ」(よい酒とあま酒。濃いあま酒)「醴泉レイセン」(甘味のある水がわく泉)
礼[禮] レイ・ライ ネ部
解字 旧字は禮で「示(祭壇)+豊(あまざけ)」の会意形声。あま酒を神にささげて祈ること。あま酒による祭礼がもとの意味。のち宮廷儀礼の意となり、宮廷の定まった作法や儀式を意味するようになった[字統]。新字体は、示⇒ネ、豊⇒乚に変化した礼になった。
意味 (1)きまった作法や儀式。「礼儀レイギ」「礼節レイセツ」(礼儀と節度)「祭礼サイレイ」(神を祭る儀式) (2)うやまう。「礼讃ライサン」「拝礼ハイレイ」 (3)感謝の気持ち。「礼金レイキン」「礼状レイジョウ」
形声字
鱧 レイ・ライ・はも 魚部
解字 「魚(さかな)+豊(ライ)」の形声。ライは雷ライに通じ雷魚ライギョ(タイワンドジョウ科の淡水魚であるカムルチー)を指す。雷魚は細長い円筒形であり、日本では形の似ているハモに当てる。
意味 (1)[国]はも(鱧)。ハモ科の海水魚。南日本の沿岸部に生息し体形はウナギと似ている。関西では、はも料理として人気がある。「鱧料理はもリョウリ」(2)タイワンドジョウ科の淡水魚。ライギョ(雷魚)。カムルチー。
<紫色は常用漢字>
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