退 タイ・しりぞく・しりぞける 辶部 tuì
解字 甲骨文第一字は「台つきの四角い食器の上に△型のご馳走が盛られた形+夂(逆向きの足)」で、ご馳走を下げる形。第二字もお椀形の食器に山盛りのご馳走を下げる(夂)形。神への供物を下げる形と思われる。金文は、甲骨第二字のご馳走の下が楕円になった形の横に彳(ゆく)が付いて、ご馳走を下げて、そのままの形でしりぞく形で、しりぞきながら出る意。篆文は「彳+日+夂」になり、[説文解字]は「卻(しりぞ)く也(なり)」とする。楷書(旧字)は「辶+艮」の形になったが、現代字は「辶+艮」の退タイになった。旧字・現代字に艮コンが含まれているが、字形が似ただけで艮とのつながりはない。
意味 (1)しりぞく(退く)。ひきさがる。あとずさりする。「退却タイキャク」(2)やめる。身をひく。「退位タイイ」「退職タイショク」(3)しりぞける(退ける)。とおざける。「退治タイジ」(害をなすものを打って平らげる)「撃退ゲキタイ」(4)おとろえる。すたれる。「退化タイカ」「衰退スイタイ」「退色タイショク」(=褪色)
イメージ
「あとずさりする」(退・腿)
意味(3)の「しりぞける」(褪)
音の変化 タイ:退・腿・褪
あとずさりする
腿 タイ・もも 月部にく tuǐ
解字 「月(からだ)+退の旧字(あとずさりする)」の会意形声。神への供物を下げて、腰を低くしてあとずさりするとき、曲げる身体の部分である足のくるぶしから股のつけねまでをいう。常用字に準じた「月退」の形もスマホで使われている。
意味 もも(腿)。①脚の膝より上の部分。ふともも。②脚のつけねから、くるぶしまでの総称。「大腿ダイタイ」(ふともも。脚の付け根から膝まで)「大腿骨ダイタイコツ」(ふとももの骨)「小腿ショウタイ」(膝から足首までの部分=下腿カタイ)「下腿骨カタイコツ」「腿裏ももうら(ハムストリングス)」(ふとももの裏側にある、坐骨から膝の裏までの長い筋肉)
腿(もも)上げ(「フリー素材」より)
しりぞける
褪 タイ・トン・ぬぐ・あせる・さめる 衤部ころも tùn・tuì
解字 「衤(ころも)+退の旧字(しりぞける)」の会意形声。衣を退ける、すなわち衣をぬぐこと。日本では、退タイ(おとろえる)に通じて、衣の色がおとろえる(退色)、すなわち色があせる意で用いる。
意味 (1)ぬぐ(褪ぐ)。着物をぬぐ。「褪衣トンイ」(2)あせる(褪せる)。色があせる。さめる(褪める)。色がさめる。「色褪(いろあ)せる」「褪色タイショク=退色」「褪紅色タイコウショク」(淡い紅色。=退紅色)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
解字 甲骨文第一字は「台つきの四角い食器の上に△型のご馳走が盛られた形+夂(逆向きの足)」で、ご馳走を下げる形。第二字もお椀形の食器に山盛りのご馳走を下げる(夂)形。神への供物を下げる形と思われる。金文は、甲骨第二字のご馳走の下が楕円になった形の横に彳(ゆく)が付いて、ご馳走を下げて、そのままの形でしりぞく形で、しりぞきながら出る意。篆文は「彳+日+夂」になり、[説文解字]は「卻(しりぞ)く也(なり)」とする。楷書(旧字)は「辶+艮」の形になったが、現代字は「辶+艮」の退タイになった。旧字・現代字に艮コンが含まれているが、字形が似ただけで艮とのつながりはない。
意味 (1)しりぞく(退く)。ひきさがる。あとずさりする。「退却タイキャク」(2)やめる。身をひく。「退位タイイ」「退職タイショク」(3)しりぞける(退ける)。とおざける。「退治タイジ」(害をなすものを打って平らげる)「撃退ゲキタイ」(4)おとろえる。すたれる。「退化タイカ」「衰退スイタイ」「退色タイショク」(=褪色)
イメージ
「あとずさりする」(退・腿)
意味(3)の「しりぞける」(褪)
音の変化 タイ:退・腿・褪
あとずさりする
腿 タイ・もも 月部にく tuǐ
解字 「月(からだ)+退の旧字(あとずさりする)」の会意形声。神への供物を下げて、腰を低くしてあとずさりするとき、曲げる身体の部分である足のくるぶしから股のつけねまでをいう。常用字に準じた「月退」の形もスマホで使われている。
意味 もも(腿)。①脚の膝より上の部分。ふともも。②脚のつけねから、くるぶしまでの総称。「大腿ダイタイ」(ふともも。脚の付け根から膝まで)「大腿骨ダイタイコツ」(ふとももの骨)「小腿ショウタイ」(膝から足首までの部分=下腿カタイ)「下腿骨カタイコツ」「腿裏ももうら(ハムストリングス)」(ふとももの裏側にある、坐骨から膝の裏までの長い筋肉)
腿(もも)上げ(「フリー素材」より)
しりぞける
褪 タイ・トン・ぬぐ・あせる・さめる 衤部ころも tùn・tuì
解字 「衤(ころも)+退の旧字(しりぞける)」の会意形声。衣を退ける、すなわち衣をぬぐこと。日本では、退タイ(おとろえる)に通じて、衣の色がおとろえる(退色)、すなわち色があせる意で用いる。
意味 (1)ぬぐ(褪ぐ)。着物をぬぐ。「褪衣トンイ」(2)あせる(褪せる)。色があせる。さめる(褪める)。色がさめる。「色褪(いろあ)せる」「褪色タイショク=退色」「褪紅色タイコウショク」(淡い紅色。=退紅色)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。