おろかでみにくい虫
蚩 シ 虫部 chī
解字 金文第一字は「止シ+又(手)」+虫2匹。「止シ+又(手)」は寺ジ・シの古字で発音のシを表し、シという名の虫。第二字は「止シ(之シの古字)+虫二匹」でシという虫。出典はネットの「漢典」だが金文の意味は不明。篆文は「土の上部が湾曲した形+虫」になった。後漢の[説文解字]は「蟲(むし)也(なり)。虫に従い之シの聲(声)」とするだけで詳細な説明はない。現代字は上が「屮+一」の蚩シになった。意味は虫の意味から転じて後世になり、詩経の[衛風]では嗤(わら)う意味で使われている。元代の[六書正譌リクショセイカ]は「凡そ無知の者は皆みな蚩シを以(もっ)て之(この)名とす」とし、無知・おろかの意とする。また、みにくい・あなどる意味にも用いる。
意味 (1)虫の名。(2)おろか。いやしい。「蚩拙シセツ」(おろかでおとる)「蚩鄙シヒ」(蚩も鄙も、いやしい意)(3)みにくい。短小で醜い。(=媸)。「蚩妍シケン」(蚩は、みにくい、妍は美しい。美醜の意)(4)あなどる。ばかにする。「蚩眩シゲン」(ばかにしてだます)(4)わらう。(=嗤)(5)人名。「蚩尤シユウ」(神話上の民族のひとつである九黎レイの族長。黄帝と戦って敗れた)
覚え方 「屮(くさ)一(いち)虫(むし)」で蚩シ(おろか)
※屮は艸(くさ)の一つで草が芽生えるかたち。
イメージ
「おろかでみにくい」(蚩・嗤・媸)
音の変化 シ:蚩・嗤・媸
おろかでみにくい
嗤 シ・わらう 口部 chī
解字 「口(くち)+蚩(おろかでみにくい)」の会意形声。おろかでみにくいものをあざけりわらうこと。
意味 わらう(嗤う)。あざわらう。ばかにしてわらう。「嗤笑シショウ」(あざけり笑う)「嗤玩シガン」(あざわらってもてあそぶ)「嗤詆シテイ」(あざわらってそしる。詆はそしる意)
媸 シ・みにくい 女部 chī
解字 「女(おんな)+蚩(おろかでみにくい)」の会意形声。女がみにくい意。
意味 みにくい(媸い)。容貌がみにくい。「妍媸ケンシ」(容貌が美しいことと、醜いこと)「長幼妍媸チョウヨウケンシ」(姉は美しく妹は醜い)
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
蚩 シ 虫部 chī
解字 金文第一字は「止シ+又(手)」+虫2匹。「止シ+又(手)」は寺ジ・シの古字で発音のシを表し、シという名の虫。第二字は「止シ(之シの古字)+虫二匹」でシという虫。出典はネットの「漢典」だが金文の意味は不明。篆文は「土の上部が湾曲した形+虫」になった。後漢の[説文解字]は「蟲(むし)也(なり)。虫に従い之シの聲(声)」とするだけで詳細な説明はない。現代字は上が「屮+一」の蚩シになった。意味は虫の意味から転じて後世になり、詩経の[衛風]では嗤(わら)う意味で使われている。元代の[六書正譌リクショセイカ]は「凡そ無知の者は皆みな蚩シを以(もっ)て之(この)名とす」とし、無知・おろかの意とする。また、みにくい・あなどる意味にも用いる。
意味 (1)虫の名。(2)おろか。いやしい。「蚩拙シセツ」(おろかでおとる)「蚩鄙シヒ」(蚩も鄙も、いやしい意)(3)みにくい。短小で醜い。(=媸)。「蚩妍シケン」(蚩は、みにくい、妍は美しい。美醜の意)(4)あなどる。ばかにする。「蚩眩シゲン」(ばかにしてだます)(4)わらう。(=嗤)(5)人名。「蚩尤シユウ」(神話上の民族のひとつである九黎レイの族長。黄帝と戦って敗れた)
覚え方 「屮(くさ)一(いち)虫(むし)」で蚩シ(おろか)
※屮は艸(くさ)の一つで草が芽生えるかたち。
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「おろかでみにくい」(蚩・嗤・媸)
音の変化 シ:蚩・嗤・媸
おろかでみにくい
嗤 シ・わらう 口部 chī
解字 「口(くち)+蚩(おろかでみにくい)」の会意形声。おろかでみにくいものをあざけりわらうこと。
意味 わらう(嗤う)。あざわらう。ばかにしてわらう。「嗤笑シショウ」(あざけり笑う)「嗤玩シガン」(あざわらってもてあそぶ)「嗤詆シテイ」(あざわらってそしる。詆はそしる意)
媸 シ・みにくい 女部 chī
解字 「女(おんな)+蚩(おろかでみにくい)」の会意形声。女がみにくい意。
意味 みにくい(媸い)。容貌がみにくい。「妍媸ケンシ」(容貌が美しいことと、醜いこと)「長幼妍媸チョウヨウケンシ」(姉は美しく妹は醜い)
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