展の解字を改めました。
展 テン・のべる・ひろげる 尸部
下は篆文の模式図
解字 篆文は㞡テンで「尸シ(人のからだ)+𧝑テンの略体」。 𧝑テンは「衣(ころも。上下に分かれる)+㠭テン(工具四つで、極めて巧み)」で、極めて巧みに織った絹の衣の意、王后(きさき)の礼服の一つを表す。それに尸(人のからだ)を付けた㞡テンは、人のからだに𧝑テン(王后の礼服)を、①ひろげてのばし、視ること。貴婦人の着付けのさまと思われる。②ひろげのばす意から転じて、ならべる意ともなる。また、許慎は[説文解字]で「展は轉テン(ころがる)也」としており、③ころがる意がある。字体は隷書レイショ(漢代)で㠭テン⇒龷 に変化し、現代字で衣あしのノがとれた展になった。
意味 (1)のべる(展べる)。のびる(展びる)。のばす(展ばす)。ひろげる。ひらく。「展開テンカイ」(くりひろげる。ひろがる)「進展シンテン」(すすみひろがる)「発展ハッテン」(はじまりひろがる) (2)ならべる。つらねる。「展観テンカン」(ならべて多くの人に見せる)「展示テンジ」(ならべ示す。作品をならべて見せる) (3)みる。「展望テンボウ」(ながめ見渡す) (4)ころがる。「展転テンテン」(ころがる)
イメージ
「ひろげてのばす」(展)
意味(4)の「ころがる」(碾・輾)
音の変化 テン:展・碾・輾
ころがる
碾 テン・うす・ひく 石部
石碾
https://www.xuehua.us/a/5ec2dcab46be1ccd5a2d8254
解字 「石(いし)+展(ころがる)」 の会意形声。平らな円い石の上を、円筒形の石をころがし回転させるひきうす。
意味 (1)うす(碾)。ひきうす。穀物を挽き砕いて粉にする道具。(2)ひく(碾く)。「碾臼ひきうす」「碾き割り」(碾でひいて粗く割りくだく)(3)「碾茶テンチャ」とは、日本で茶葉を摘むまで少なくとも20日以上藁や専用の黒いシートを被せて日光を遮り、その生葉を蒸して揉まずに乾燥させたものをいう。抹茶とはこの碾茶を石臼で挽いて粉末状にしたもの。
輾 テン 車部
解字 「車(回転する)+展(=碾。ひく)」の会意形声。碾テンと同じ意味を表す。また、めぐる・まわる意味に用いる。
意味 (1)ひく(輾く)。 (2)(回転して押しつぶす)ひきうす。(=碾)。「石輾セキテン」(石のひきうす) (3)めぐる。まわる。「輾転テンテン」(①寝返りをうつ。②くるくる変わり一定しないさま)「輾転反側テンテンハンソク」(何度も寝返りを打つこと。反側も寝返りをうつ意)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
展 テン・のべる・ひろげる 尸部
下は篆文の模式図
解字 篆文は㞡テンで「尸シ(人のからだ)+𧝑テンの略体」。 𧝑テンは「衣(ころも。上下に分かれる)+㠭テン(工具四つで、極めて巧み)」で、極めて巧みに織った絹の衣の意、王后(きさき)の礼服の一つを表す。それに尸(人のからだ)を付けた㞡テンは、人のからだに𧝑テン(王后の礼服)を、①ひろげてのばし、視ること。貴婦人の着付けのさまと思われる。②ひろげのばす意から転じて、ならべる意ともなる。また、許慎は[説文解字]で「展は轉テン(ころがる)也」としており、③ころがる意がある。字体は隷書レイショ(漢代)で㠭テン⇒龷 に変化し、現代字で衣あしのノがとれた展になった。
意味 (1)のべる(展べる)。のびる(展びる)。のばす(展ばす)。ひろげる。ひらく。「展開テンカイ」(くりひろげる。ひろがる)「進展シンテン」(すすみひろがる)「発展ハッテン」(はじまりひろがる) (2)ならべる。つらねる。「展観テンカン」(ならべて多くの人に見せる)「展示テンジ」(ならべ示す。作品をならべて見せる) (3)みる。「展望テンボウ」(ながめ見渡す) (4)ころがる。「展転テンテン」(ころがる)
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「ひろげてのばす」(展)
意味(4)の「ころがる」(碾・輾)
音の変化 テン:展・碾・輾
ころがる
碾 テン・うす・ひく 石部
石碾
https://www.xuehua.us/a/5ec2dcab46be1ccd5a2d8254
解字 「石(いし)+展(ころがる)」 の会意形声。平らな円い石の上を、円筒形の石をころがし回転させるひきうす。
意味 (1)うす(碾)。ひきうす。穀物を挽き砕いて粉にする道具。(2)ひく(碾く)。「碾臼ひきうす」「碾き割り」(碾でひいて粗く割りくだく)(3)「碾茶テンチャ」とは、日本で茶葉を摘むまで少なくとも20日以上藁や専用の黒いシートを被せて日光を遮り、その生葉を蒸して揉まずに乾燥させたものをいう。抹茶とはこの碾茶を石臼で挽いて粉末状にしたもの。
輾 テン 車部
解字 「車(回転する)+展(=碾。ひく)」の会意形声。碾テンと同じ意味を表す。また、めぐる・まわる意味に用いる。
意味 (1)ひく(輾く)。 (2)(回転して押しつぶす)ひきうす。(=碾)。「石輾セキテン」(石のひきうす) (3)めぐる。まわる。「輾転テンテン」(①寝返りをうつ。②くるくる変わり一定しないさま)「輾転反側テンテンハンソク」(何度も寝返りを打つこと。反側も寝返りをうつ意)
<紫色は常用漢字>
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