倝 カン 人部

解字 金文は旗ざおに吹き流しのはためく形[字統]。上に枝のような飾りのついた旗棹に吹き流しがつき、その下の日のかたちは丸い玉飾りを表す。篆文は吹き流しの部分が右側に分かれ、現代字は、倝の形になった。音符として用いられるとき、右辺の「人」は上部へ移動し、𠂉や𠆢に変形する。音符イメージは「旗・旗ざお」、旗の吹き流しが「ひるがえる」となる。
意味 はた。はためく。
イメージ
「旗・旗ざお」(乾・幹・韓・斡・戟)
旗の吹き流しが「ひるがえる」(翰)
音の変化 カン:乾・幹・韓・翰 <会意> ゲキ:戟 アツ:斡
旗・旗ざお
乾 カン・ケン・かわく・かわかす 乙部

解字 「乙(まがる)+倝(旗ざお)」の会意形声。旗ざおの吹き流しがひるがえるさまを、乙(まがる)を付けて強調した字[字統]。篆文(六書通)は、乙が吹き流しとともにひるがえるさまをうまく表現している。しかし、乾の主要な意味はすべて同音代替と仮借カシャ(当て字)である。旱カン(ひでり)・暵カン(ひでり)に通じ、かわく意となる他、易の八卦のひとつで、天・北西などの意をしめす卦に当てられたので、天や北西の意味がある。
意味 (1)かわく(乾く)。かわかす(乾かす)。ほす(乾す)。「乾燥カンソウ」「乾杯カンパイ」「乾電池カンデンチ」 (2)天。そら。あめ。「乾坤ケンコン」(天と地。対になる二つのもの。易の二つの卦)「乾坤一擲ケンコンイッテキ」(天地をかけた大ばくち)「乾元ケンゲン」(天の原理) (3)いぬい(乾)。北西の方向。「乾門いぬいモン」 (4)易の八卦、六十四卦の一つ。
幹 カン・みき 干部

解字 篆文は、「木(樹木)+倝(はたざお)」の会意形声。旗ざおのように高く、かつ太い樹木をいう。転じて、物事の中心となる重要な人やものを言う。現代字は、木⇒干に変化した。干カンは発音を強調するため入れかえたと思われる。
意味 (1)みき(幹)。木の太い部分。物事の主要な部分。もと。「幹線カンセン」「幹部カンブ」「幹事カンジ」 (2)はたらき。わざ。うでまえ。「幹才カンサイ」
韓 カン 韋部

篆文は 「韋(=圍。かこい・領域)+倝(はた)」の会意形声。旗がひるがえる領域。現代字は倝から人が略された。
意味 (1)中国・戦国時代の国名。 (2)朝鮮半島南部の古称。「三韓さんかん」 (3)大韓民国。「韓国かんこく」
斡 アツ・ワツ・ワチ・めぐる 斗部
解字 「斗(ひしゃく=北斗七星)+倝(はたざお⇒軸)」の会意。斗(ひしゃく)のかたちをした北斗七星が、旗ざお⇒軸(北極星)を中心にして、回転すること。発音は、watu・wati だったが、w がとれたatuになった。
意味 めぐる(斡る)。めぐらす。まわる。まわす。「斡旋アッセン」(①めぐり歩く。②人と人との間をとりもつ)「斡流アツリュウ」(めぐり流れる)
戟 ゲキ・ほこ 戈部
戟

解字 金文・篆文は「戈(ほこ)+倝(はたざお)」の会意。旗ざおのように柄の長く先に槍のような穂先がついた矛ムに、戈カ(横刃のあるほこ)が組み合わさったものをいう。現代字は倝の人が略された。
意味 ほこ(戟)。枝刃のあるほこ。「剣戟ケンゲキ」(剣と戟)「交戟コウゲキ」(戟を交える。たたかう)「刺戟シゲキ」(戟ほこで刺す)
ひるがえる
翰 カン 羽部
解字 篆文は 「羽(はね)+倝(ひるがえる)」の会意。倝は旗ざおの吹き流しがひるがえる意。それに羽のついた翰は、鳥の羽がひるがえる形から、高く飛ぶ意。また、長く丈夫な鳥の羽から、羽の筆・手紙・文士の意となる。
意味 (1)鳥の名。やまどり。また、鳥の羽。 (2)高く飛ぶ。「翰飛カンヒ」 (3)ふで(翰)。「翰墨カンボク」(ふでとすみ) (4)手紙。ふみ。また、文士。「書翰ショカン」(=書簡。手紙)「返翰ヘンカン」(返事の手紙=返簡)「翰林カンリン」(学者・文士の仲間)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。

解字 金文は旗ざおに吹き流しのはためく形[字統]。上に枝のような飾りのついた旗棹に吹き流しがつき、その下の日のかたちは丸い玉飾りを表す。篆文は吹き流しの部分が右側に分かれ、現代字は、倝の形になった。音符として用いられるとき、右辺の「人」は上部へ移動し、𠂉や𠆢に変形する。音符イメージは「旗・旗ざお」、旗の吹き流しが「ひるがえる」となる。
意味 はた。はためく。
イメージ
「旗・旗ざお」(乾・幹・韓・斡・戟)
旗の吹き流しが「ひるがえる」(翰)
音の変化 カン:乾・幹・韓・翰 <会意> ゲキ:戟 アツ:斡
旗・旗ざお
乾 カン・ケン・かわく・かわかす 乙部

解字 「乙(まがる)+倝(旗ざお)」の会意形声。旗ざおの吹き流しがひるがえるさまを、乙(まがる)を付けて強調した字[字統]。篆文(六書通)は、乙が吹き流しとともにひるがえるさまをうまく表現している。しかし、乾の主要な意味はすべて同音代替と仮借カシャ(当て字)である。旱カン(ひでり)・暵カン(ひでり)に通じ、かわく意となる他、易の八卦のひとつで、天・北西などの意をしめす卦に当てられたので、天や北西の意味がある。
意味 (1)かわく(乾く)。かわかす(乾かす)。ほす(乾す)。「乾燥カンソウ」「乾杯カンパイ」「乾電池カンデンチ」 (2)天。そら。あめ。「乾坤ケンコン」(天と地。対になる二つのもの。易の二つの卦)「乾坤一擲ケンコンイッテキ」(天地をかけた大ばくち)「乾元ケンゲン」(天の原理) (3)いぬい(乾)。北西の方向。「乾門いぬいモン」 (4)易の八卦、六十四卦の一つ。
幹 カン・みき 干部

解字 篆文は、「木(樹木)+倝(はたざお)」の会意形声。旗ざおのように高く、かつ太い樹木をいう。転じて、物事の中心となる重要な人やものを言う。現代字は、木⇒干に変化した。干カンは発音を強調するため入れかえたと思われる。
意味 (1)みき(幹)。木の太い部分。物事の主要な部分。もと。「幹線カンセン」「幹部カンブ」「幹事カンジ」 (2)はたらき。わざ。うでまえ。「幹才カンサイ」
韓 カン 韋部

篆文は 「韋(=圍。かこい・領域)+倝(はた)」の会意形声。旗がひるがえる領域。現代字は倝から人が略された。
意味 (1)中国・戦国時代の国名。 (2)朝鮮半島南部の古称。「三韓さんかん」 (3)大韓民国。「韓国かんこく」
斡 アツ・ワツ・ワチ・めぐる 斗部
解字 「斗(ひしゃく=北斗七星)+倝(はたざお⇒軸)」の会意。斗(ひしゃく)のかたちをした北斗七星が、旗ざお⇒軸(北極星)を中心にして、回転すること。発音は、watu・wati だったが、w がとれたatuになった。
意味 めぐる(斡る)。めぐらす。まわる。まわす。「斡旋アッセン」(①めぐり歩く。②人と人との間をとりもつ)「斡流アツリュウ」(めぐり流れる)
戟 ゲキ・ほこ 戈部


解字 金文・篆文は「戈(ほこ)+倝(はたざお)」の会意。旗ざおのように柄の長く先に槍のような穂先がついた矛ムに、戈カ(横刃のあるほこ)が組み合わさったものをいう。現代字は倝の人が略された。
意味 ほこ(戟)。枝刃のあるほこ。「剣戟ケンゲキ」(剣と戟)「交戟コウゲキ」(戟を交える。たたかう)「刺戟シゲキ」(戟ほこで刺す)
ひるがえる
翰 カン 羽部
解字 篆文は 「羽(はね)+倝(ひるがえる)」の会意。倝は旗ざおの吹き流しがひるがえる意。それに羽のついた翰は、鳥の羽がひるがえる形から、高く飛ぶ意。また、長く丈夫な鳥の羽から、羽の筆・手紙・文士の意となる。
意味 (1)鳥の名。やまどり。また、鳥の羽。 (2)高く飛ぶ。「翰飛カンヒ」 (3)ふで(翰)。「翰墨カンボク」(ふでとすみ) (4)手紙。ふみ。また、文士。「書翰ショカン」(=書簡。手紙)「返翰ヘンカン」(返事の手紙=返簡)「翰林カンリン」(学者・文士の仲間)
<紫色は常用漢字>
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