達 タツ・とおる・たち 之部
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解字 達の右辺は篆文で「大+羊」の形。大の字は、この字において母羊を後ろから見た形で、この大(母羊)が下の羊を産み落としたかたち[字統]。達は、辶(行く・とおる)をつけて羊のお産のようにすらすらと通る意を表す。現代字は「大+羊」の字の大⇒土に変化した。
意味 (1)とおる(達る)。「四通八達シツウハッタツ」(道が四方八方へ通じる) (2)なしとげる。「達成タッセイ」 (3)とどく。「伝達デンタツ」「配達ハイタツ」 (4)すぐれる。「達人タツジン」 (5)おたっし。通知。「通達ツウタツ」 (6)たち。だち。複数を示す。「僕達ぼくたち」
イメージ
「とおる・とどく」(達・韃・撻・燵)
音の変化 タツ:達・撻・燵 ダツ:韃
とおる・とどく
韃 ダツ・タツ・むちうつ 革部
解字 「革(革のむち)+達(とどく)」の会意形声。革のムチが馬に達する意で、ムチ打つこと。また、ムチを打って馬をあやつる遊牧民族の名前に使う。常用漢字でないため、二点しんにょうである。
意味 (1)むちうつ。=撻タツ (2)「韃靼ダッタン」に使われる字。韃靼はモンゴル系の一部族タタールの呼称。また、中国北方民族の呼称。
撻 タツ・むちうつ 扌部
解字 「扌(手)+達(=韃。むちうつ)」の会意形声。ムチをうつ時のうつ意で用いるが、一字でも「むちうつ」意として使われる。手にもったムチがとどく意。常用漢字でないため、二点しんにょうである。
意味 うつ。むちうつ(撻つ)。「撻笞タツチ」(むちをうつ)「撻罰タツバツ」(むちうちの刑)
燵 <国字> タツ
解字 「火(ひ)+達の旧字(とどく)」の会意形声。「炬燵コタツ」のタツに当てて作られた国字。火が炉にとどいている意。炬燵の炬キョ・コは「火+巨(へだたる)」で、地上からへだてて管理されている火の意。両字で管理された火を意味する。こたつは室町時代に禅宗寺院から広まったもので、漢字の炬燵や火燵は禅僧の発案と考えられている。常用漢字でないため、二点しんにょうである。
意味 床に炉を設け、上にやぐらを置き、ふとんを掛けて暖をとる道具。堀ごたつ。移動できる置ごたつもある。火燵とも書く。「掘炬燵ほりごたつ」「置炬燵おきごたつ」「炬燵板こたついた」
<紫色は常用漢字>
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解字 達の右辺は篆文で「大+羊」の形。大の字は、この字において母羊を後ろから見た形で、この大(母羊)が下の羊を産み落としたかたち[字統]。達は、辶(行く・とおる)をつけて羊のお産のようにすらすらと通る意を表す。現代字は「大+羊」の字の大⇒土に変化した。
意味 (1)とおる(達る)。「四通八達シツウハッタツ」(道が四方八方へ通じる) (2)なしとげる。「達成タッセイ」 (3)とどく。「伝達デンタツ」「配達ハイタツ」 (4)すぐれる。「達人タツジン」 (5)おたっし。通知。「通達ツウタツ」 (6)たち。だち。複数を示す。「僕達ぼくたち」
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「とおる・とどく」(達・韃・撻・燵)
音の変化 タツ:達・撻・燵 ダツ:韃
とおる・とどく
韃 ダツ・タツ・むちうつ 革部
解字 「革(革のむち)+達(とどく)」の会意形声。革のムチが馬に達する意で、ムチ打つこと。また、ムチを打って馬をあやつる遊牧民族の名前に使う。常用漢字でないため、二点しんにょうである。
意味 (1)むちうつ。=撻タツ (2)「韃靼ダッタン」に使われる字。韃靼はモンゴル系の一部族タタールの呼称。また、中国北方民族の呼称。
撻 タツ・むちうつ 扌部
解字 「扌(手)+達(=韃。むちうつ)」の会意形声。ムチをうつ時のうつ意で用いるが、一字でも「むちうつ」意として使われる。手にもったムチがとどく意。常用漢字でないため、二点しんにょうである。
意味 うつ。むちうつ(撻つ)。「撻笞タツチ」(むちをうつ)「撻罰タツバツ」(むちうちの刑)
燵 <国字> タツ
解字 「火(ひ)+達の旧字(とどく)」の会意形声。「炬燵コタツ」のタツに当てて作られた国字。火が炉にとどいている意。炬燵の炬キョ・コは「火+巨(へだたる)」で、地上からへだてて管理されている火の意。両字で管理された火を意味する。こたつは室町時代に禅宗寺院から広まったもので、漢字の炬燵や火燵は禅僧の発案と考えられている。常用漢字でないため、二点しんにょうである。
意味 床に炉を設け、上にやぐらを置き、ふとんを掛けて暖をとる道具。堀ごたつ。移動できる置ごたつもある。火燵とも書く。「掘炬燵ほりごたつ」「置炬燵おきごたつ」「炬燵板こたついた」
<紫色は常用漢字>