【室蘭民報 2010年11月23日(火)朝刊】
豊浦町礼文華にある遺跡で町の文化財となっている「カムイチャシ」が、文化庁の文化審議会から国指定名勝「ピリカノカ」に追加するよう、文部科学省に答申された。年度内にも正式決定する見通しだ。
ピリカノカとはアイヌ語で「美しい・形」を意味し、アイヌ民族の文化的背景と結び付く名所的、学術的価値の高い景勝地群の総称で、国が昨年度から指定している。
カムイチャシは同じく「神の・砦(とりで)」の意。大岸と礼文華のほぼ中間に位置する噴火湾に突き出た茶津岬上にあり、周囲は海上約30メートルのほぼ垂直の断崖(だんがい)となっている。「天然の要塞(ようさい)」として戦闘用の形態を残し、祭場や見張り台の役割もあったと考えられている。
道内にチャシは約480カ所を数えるが、町では多くの文献資料を収集し、アイヌ文化の伝承地としての重要性を検証。数百万年前の火山活動で形成された基盤地形の特異性や保存状態の良さ、周辺の荒々しい海岸美を含めピリカノカへの指定を目指しPRしていた。(菅原啓)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/11/23/20101123m_08.html
豊浦町礼文華にある遺跡で町の文化財となっている「カムイチャシ」が、文化庁の文化審議会から国指定名勝「ピリカノカ」に追加するよう、文部科学省に答申された。年度内にも正式決定する見通しだ。
ピリカノカとはアイヌ語で「美しい・形」を意味し、アイヌ民族の文化的背景と結び付く名所的、学術的価値の高い景勝地群の総称で、国が昨年度から指定している。
カムイチャシは同じく「神の・砦(とりで)」の意。大岸と礼文華のほぼ中間に位置する噴火湾に突き出た茶津岬上にあり、周囲は海上約30メートルのほぼ垂直の断崖(だんがい)となっている。「天然の要塞(ようさい)」として戦闘用の形態を残し、祭場や見張り台の役割もあったと考えられている。
道内にチャシは約480カ所を数えるが、町では多くの文献資料を収集し、アイヌ文化の伝承地としての重要性を検証。数百万年前の火山活動で形成された基盤地形の特異性や保存状態の良さ、周辺の荒々しい海岸美を含めピリカノカへの指定を目指しPRしていた。(菅原啓)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/11/23/20101123m_08.html