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マーク・トウェイン:自伝、没後100年に初の完全版--米でベストセラー

2010-12-16 | 先住民族関連
(毎日新聞 2010年12月16日 東京朝刊)
 ◇「怒れる反逆者の素顔」見え
 ユーモアにあふれた冒険小説で知られる米作家の没後100年となる今年、『マーク・トウェイン自伝』完全版(全3巻)の第1巻が米カリフォルニア大学プレスから出版された。トウェインが最晩年の4年間に口述したものだが、「出版は100年待て」と言い残し、これまで全体が世に出ることはなかった。帝国主義や同時代人への辛辣(しんらつ)な批判も含まれ、「怒れる反逆者の素顔をのぞける」と評判だ。【佐藤由紀】
 トウェインの死後、「自伝」は遺著管理人の手で1924、40、59年に出版されたが、いずれも部分的なものだった。しかも、不適切とみたところを削除したり、年代順に並べ替えるなど、大幅に手を加えている。次女クララ(62年死去)が父のクリーンなイメージを守ろうとしたため、ともいわれる。ちくま文庫の『マーク・トウェイン自伝』(勝浦吉雄訳)は59年版を原本にしている。
 一方、完全版は3巻合わせて約2000ページとなる予定。トウェインが06年1月から09年12月まで口述し、自身で手を入れた最終稿を全文収録する。11月15日刊行の第1巻だけで736ページあり、06年1~3月の口述部分に詳細な注釈、多数の写真、図版を加えた。第2、3巻は2013年までに刊行する予定だ。
 「自伝の生原稿はこれまでも研究者に公開され、驚くべき新事実はあまり期待できないかもしれません。ただ、研究者はそれぞれの関心事項にスポットを当てただけで、全体像は明らかになっていなかった」とマーク・トウェイン・ペイパーズ・アンド・プロジェクト(MTPP)のロバート・ハースト編集主幹。「本人が生前に望んだ形の無修正版が出るのは、今回が初めてです。全体の半分は未発表原稿で、トウェインが何をどう考えていたか、読者は肉声を聞くことができる」と語る。
 トウェインは「ゆりかごから墓場まで」風の年代順の自伝を嫌い、「思うがままに語り、途中で止め、また戻る」というスタイルを貫いた。幼少時代の思い出を語った翌日、大人になってからの夕食会で起きたいざこざに触れ、次は朝刊に掲載された時事問題を論じる。このように時間も話題も自由に行き来した。自由連想方式こそ「最も適した自伝の書き方」と友人らに自慢していたという。
 死後100年の縛りをかけた理由の一つは、戦争、奴隷制、宗教、人種問題など、当時のタブーに鋭く切り込んだから、といわれる。フィリピンへ侵攻した米軍が先住民を虐殺したことを批判して、米兵士を「制服を着た暗殺者」と呼んだりしていた。完全版ではこうした部分に加え、新しもの好きのトウェインが「無線で遠くの人と会話ができる録音装置つきの通信装置」に投資したこと(08年)など、とっぴすぎると削除された記述も復活させる。
 第1巻は5万部発行の予定だったが、発売前から注文が殺到して増刷。30万部がたちまち売り切れ、書店では品切れ状態が続いているという。『ニューヨーク・タイムズ』紙の最新のベストセラーリスト(ノンフィクション部門)でも、ブッシュ前大統領の回想録に次いで2位に入るなど、人気のほどを示した。ハードカバー(34・95ドル)のほかに電子書籍版もある。
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 ◇マーク・トウェイン・ペイパーズ・アンド・プロジェクト(MTPP)
 米カリフォルニア大学バークリー校バンクロフト図書館に設けられたマーク・トウェインに関する世界最大の資料管理・研究機関。自伝の原稿をはじめ、遺族が寄付した膨大な生原稿、書簡、ノートなどを管理するほか、新資料の発掘、分析を続けている。同機関の編集出版部門マーク・トウェイン・プロジェクトが自伝の完全版を編集した。自伝はホームページ(www.marktwainproject.org)でも無料公開されている。
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 ■人物略歴
 ◇マーク・トウェイン(Mark Twain)
 1835年11月30日、米ミズーリ州生まれ。植字工、蒸気船の水先案内人、新聞記者などを経て、作家になった。『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』など、多数の著作を発表。1910年4月21日、コネティカット州の自宅で死去。

http://mainichi.jp/enta/art/news/20101216ddm014040143000c.html

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【白老】中学校いらっしゃい 職業学習に豊富なメニュー

2010-12-16 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2010年 12/15)
 白老町と白老観光協会は、札幌圏の中学校を対象にした職業体験学習プランを企画し、2011年度から売り込みを本格化させる。農業、自然から文化、観光、環境まで豊富な体験メニューを売り物に、観光活性化につなげたい考えだ。
 中学校の宿泊研修が、見学から体験型へ変わりつつあるという。これを受けて町は、6月に札幌発寒中の生徒約70人が職業体験したことをきっかけに、本格的な受け入れの態勢づくりに着手した。体験先として自然ガイドや障害者授産施設、バイオマス燃料化施設「ecoリサイクルセンターしらおい」、シイタケ園、白老牛農家、陶芸教室、ホテル、仙台藩白老元陣屋資料館、アイヌ民族博物館が名乗りを上げている。
 体験は2時間以内、定員7~30人規模とし、受け入れ先が企画する。白老牛農家は、牛舎の清掃や牛への餌やり、ホテル(虎杖浜温泉の4カ所)は、宿泊客の出迎えや配膳、風呂掃除などを手伝ってもらう。アイヌ民族博物館は展示解説、アイヌ古式舞踊の踊り手の仕事もある。ecoリサイクルセンターしらおいでは、ごみを燃料に再生する最先端技術を学ぶほか、施設の点検体験を用意した。
 町と観光協会は、働く人へのインタビューや体験のタイムスケジュールをまとめた資料を2011年3月までに1000部発行。札幌市内100カ所の中学校へ配布する。登別温泉とも連携し、宿泊と一体になった売り込みを図る考えだ。
 JTB北海道(札幌市)の教育旅行センターは「ここまで多くの産業が参加する職業体験は珍しい。学校側も内容重視で選ぶ傾向にあるので、(白老は)魅力的に感じるのでは」と話している。

http://www.tomamin.co.jp/2010s/s10121502.html

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■ うま味凝縮された室蘭産サケの「山づけ」完成

2010-12-16 | アイヌ民族関連
【室蘭民報 2010年12月15日(水)朝刊】
 室蘭で水揚げされたサケの「山づけ」が完成し14日、舟見町の作業場で仕分け作業が行われた。アイヌの保存食として知られる伝統の味。18日から室蘭漁協事務所で販売される。
 雄ザケを使い八雲の水産加工場で委託製造している。粗塩で2度付けし余分な水分を落とした後、2週間ほど屋外で寒風干し、うま味を凝縮した。
 今季のサケ漁は金額ベースで前年比7割を切り不漁だったが、「銀ピカ」の魚体を厳選して加工に回し、400本限定で製造した。
 塩焼き、三平汁、ザンギ、マリネと楽しみ方は多彩。大きさは2・2キロ~3・2キロまで4種類あり、価格は3千~4100円。化粧箱は別売り300円。
 販売初日の18日は土曜日のため午前中の取り扱い、平日は午前9時から午後5時まで。詳細は室蘭漁協、電話0143・24局3331番へ。
(鞠子理人)

http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/12/15/20101215m_02.html

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