東京新聞 2011年1月26日
北海道の名付け親として知られる探検家・松浦武四郎(1818~88)の足跡を紹介する「幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷展」が、中央区京橋の「INAXギャラリー」で開かれている。戦後、松浦についての本格的な企画展は東京では初めてという。 (井上幸一)
現在の三重県松阪市出身の松浦は、幕末から明治維新にかけて活躍。十七歳から諸国遍歴を始め全国各地に足跡を残し、二十代後半から国防の危機にさらされていた蝦夷地(現在の北海道)を六度にわたり調査、アイヌ民族と協力して、入り組んだ川の流れや地形の詳細を明らかにした。
作家、画家、博物学者でもあり、明治新政府にあって先住民であるアイヌ民族の文化を尊重し、北海道の道名、国名(支庁名)、郡名の選定に尽力した。
会場には、アイヌ語による道内の地名を記した地図「東西蝦夷(えぞ)山川(さんせん)地理取調図」の実物七点が飾られ、当時の北海道の人たちの暮らしを描いた「久摺(くすり)日誌」なども展示。晩年、全国各地の寺院などの古材を組み合わせて東京・神田の自宅に設けた一畳の書斎「一畳敷」も写真パネルで再現した。
展示物を提供した松浦武四郎記念館(松阪市)の山本命学芸員は「北海道には五十カ所以上の碑がある武四郎だが、東京では知名度は低い。残した大きな業績や、一畳の書斎などから奇想天外な発想の持ち主だったことを知ってほしい」と期待している。
企画展は二月十九日まで。入場無料。問い合わせは、同ギャラリー=電03(5250)6530=へ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20110126/CK2011012602000026.html
北海道の名付け親として知られる探検家・松浦武四郎(1818~88)の足跡を紹介する「幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷展」が、中央区京橋の「INAXギャラリー」で開かれている。戦後、松浦についての本格的な企画展は東京では初めてという。 (井上幸一)
現在の三重県松阪市出身の松浦は、幕末から明治維新にかけて活躍。十七歳から諸国遍歴を始め全国各地に足跡を残し、二十代後半から国防の危機にさらされていた蝦夷地(現在の北海道)を六度にわたり調査、アイヌ民族と協力して、入り組んだ川の流れや地形の詳細を明らかにした。
作家、画家、博物学者でもあり、明治新政府にあって先住民であるアイヌ民族の文化を尊重し、北海道の道名、国名(支庁名)、郡名の選定に尽力した。
会場には、アイヌ語による道内の地名を記した地図「東西蝦夷(えぞ)山川(さんせん)地理取調図」の実物七点が飾られ、当時の北海道の人たちの暮らしを描いた「久摺(くすり)日誌」なども展示。晩年、全国各地の寺院などの古材を組み合わせて東京・神田の自宅に設けた一畳の書斎「一畳敷」も写真パネルで再現した。
展示物を提供した松浦武四郎記念館(松阪市)の山本命学芸員は「北海道には五十カ所以上の碑がある武四郎だが、東京では知名度は低い。残した大きな業績や、一畳の書斎などから奇想天外な発想の持ち主だったことを知ってほしい」と期待している。
企画展は二月十九日まで。入場無料。問い合わせは、同ギャラリー=電03(5250)6530=へ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20110126/CK2011012602000026.html