赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『なかよしおまもり きいた?』 松井ラフさん、などなど

2016-08-11 16:54:13 | その他
オリンピックの活躍を聞きながら、合宿の作品〆切に送って、ももたろうの当番をして、明日の会報部の見直しをして、やっとふうっ。一息。
お盆があけたら、新しいパソコンを買います。今のパソコン、壊れる寸前みたい。

さて、松井ラフさんが新刊『なかよしおまもり きいた?』PHPを送ってくれました。

これは、読者の低学年をしっかり意識してかかれた、やさしい物語です。女のこなら、一度は体験したことがある友だち関係のもつれのようなもの。それを悪者をつくらないで、ふんわり解決しています。
心の中のふたつの声は、だれもが経験するもの。
これを読んで、友だち関係を見直す子もいるかも。

幼年童話でこの世界を書くのは、実はなかなかむずかしい。感心しながら読みました。

狩野富貴子さんの繊細でやさしい絵も物語をふくらましています。小学校に入ったばかりの子でも読めます。
デビューから早い段階で二作目。
いつもお会いすると明るく声をかけてくださる松井さん。この調子で三作目もぜひ、書いてください。


また、『透明犬メイ』辻貴司も読みました。がっぴょうけんのことで、会報部で原稿をたのんだことで気になった作品なので。

帯に期待の大型新人とあります。

児文協の創作教室を受けられ、がっぴょうけんに提出した作品を書き直し、福島SF大賞を受賞。デビューとなったそうです。若手、男性作家の誕生にみんな期待をよせています。

透明犬がとてもうまく描写されていて、見えないものが見える感じの描きかたが巧みです。
子どもが無理せず、すいすい読めるわかりやすい文体。
面白く読みました。透明犬という発想がなにより、すごい。
最後にかけて、ばたばたと終わった感じが少ししましたが、次にこの作家がどんなものを書くのか、興味がわきました。あまり書き手のいないSFを、書いていかれるといいと思いました。