今日、8月3日は、ハチミツの日だそうです。ハチも夏は元気ですよね。うちの庭にもいっぱい飛んでいます。
さて、濱野京子さんが新刊をだされました。
ひと夏のちょっとした冒険の物語。でも、主人公にとっては、忘れられない一日・・・
とても文章が気持ちよくて、情景がくっきりうかんできます。人物の性格の書き分けがじょうずな濱野さんで。今回も自然だけど、それぞれの登場人物がちゃんと立ち上がって動いているんですね。理屈を優先するリイチは、ひと昔前なら、かわいげが無いとか子どもらしくないとか、いわれるタイプかも。そんな子のこだわり、弱さ、いちいち納得して読めました。
どうなのかな、今はリイチみたいな子が多いのかもしれません。
そのリイチが自分の理屈に合わない考え方に出会い、それを体験し、少しだけ変化していく物語になっています。
時折、料理をつくるシーンもよく書けていると思いました。わたしは、ゆるくないゼリーが好きだなっと思い、ミントゼリー、つくりたくなりました。
この作品を読み終わって、わたしはリイチと海空良(みそら)とどちらに自分が似ているんだろうと考えました。リイチの部分と海空良の部分と両方あるかもしれませんが、がさつなので、料理の作り方は、海空良かな。でも、リイチの部分もたしかにあるんだよなーー。
作者の濱野さんはどうでしょう。うーん。それほどよく知らないけど、知的でしっかりされているから、リイチなのかな。ただ、作品を書いていくには、海空良の部分もないと書けない気もするし。
表紙が、しらこさんの絵が、油絵みたいでおもしろいと思いました。アニメみたいな絵が多いから、かえって目立つかもしれません。