Curiosityが火星に着陸してから2火星年が経過しました。
そして、5月11日(Sol1337)から新たに3火星年目に入りましたね。
火星に着陸してから地球時間で1375日となります。(3年5ケ月6日)
5月11日のWhat'sNewに、その間の気温・気圧・大気中の湿度、メタンの測定結果が発表されています。
最初の動画を見ると、如何に火星と地球が似ているかが分かりますね。
1年の長さは違いますが、同じように四季があります。
気温や気圧も数値は、異なってますが、同じような四季の変動を確認できました。
Curiosityの調査によって、過去には、Galeクレーター内が生命の存在を可能にする水の豊富な環境であったことが分かっています。
現在では、すっかり乾燥した環境となってはいますが、それでも大きな季節変動で、火星は生きていると感じます。
2火星年同じ場所のデーターが得られたことは、大きな成果ですね。
*バイキング1号には、まだ及びませんが・・・バイキングは、Sol2436(3.6火星年)の実績があります。(すごい!)
下図が数十億年前の気候を推理するための貴重なデーターです。
最初のグラフは、気温変化です。
気温は、ロサンゼルスと比較したグラフとなっています。
火星では、気温がかなり低くて、1日の気温変化幅も大きいことが分かります。
「気温差」ロサンゼルス・・・約10数℃、 Galeクレーター・・・約80℃
真ん中のグラフは、大気中の湿度と相対湿度です。
湿度は、地球の1000分の1から1万分の1程度とかなり低いですね。
相対湿度は、最高70%の時がありました。
これは、地面に霜が降りる可能性のある値でしたが、Curiosityは霜を観測してません。
他の探査ローバーは霜を観測していますが・・・
季節による大気圧変化は、極冠でのCO2の凍結⇔昇華による影響で引き起こされています。
今までの探査でも確認されていました。
その他、季節変動として、大気が冬はきれいで、春と夏はホコリっぽく、秋は風が強いということです。
また、視界が夏は30kmと低く、冬は130kmと高いということです。
それにしても、風向・風速のデーターがないのは、少し寂しい・・・
下図は、メタンの測定結果です。
メタンは、生きている生命の確認に重要な因子です。
Curiosityは最初の秋にメタンの高濃度の存在を確認しましたが、2火星年目には観測されませんでした。
今後もメタンの測定を継続して、バックグラウンドのメタンの季節変動を監視していきます。
以上のことから、長期の測定も大切ですが、いくつかのタイプの観測を組み合わせることの大切さを確認したとのことです。
今後も、現在のGaleクレーター内の環境調査を継続しながら、Curiosityは、環境条件の古代からの変化を調査するためにSharp山麓の地質的調査を継続するとのことです。
*もっと登って欲しいですね~、高いところからのGaleクレーターの風景を見たいものです。