中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

プロフェッショナル仕事の流儀とプロジェクトX

2013年10月21日 | コンサルティング

今日のNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」は、ドラえもんの作者、藤子・F・不二雄(藤本弘)氏の話でした。藤子氏の仕事のやり方や、ドラえもんが生み出されるまでの苦労などを紹介し、大変興味深い内容でした。

ところで「プロフェッショナル仕事の流儀」の前の番組といえば「プロジェクトX~挑戦者たち~」です。

プロジェクトXは中高年のサラリーマンの圧倒的な支持を受け、NHKを代表する番組になりました。プロジェクトXが扱うテーマに共通しているものは「大事業」や「困難」あるいは「物語」だったと思います。強いて言うなら「熱くて濃い味付け」でした。

「プロ」というのは仕事の結果=成果によって、それを成した人に与えられる表現です。プロジェクトXの「困難な仕事に熱い気持ちでぶつかり、乗り越えた」ストーリーは確かに面白いのですが、私には少し馴染めない部分がありました。

一方、「プロフェッショナル仕事の流儀」は熱くなく、あっさりとした味付けですが深い味わいがあります。淡々とした語り口の中に、視聴者をうならせるエピソードや言葉が散らされています。

今日の番組を見ながら、「プロ」とはひとつひとつの仕事を「初心に帰って苦しんだり悩んだりしながら※」毎日続ける人のことを言うのだと改めて思いました。(※藤子・F・不二雄氏の手紙の一文)

「プロフェッショナル仕事の流儀」はまさにその点を中心に据えています。だから地味だけど、面白いです。

私たちが「プロ」であり続けるためには、「初心」から軸足を外さないようにすることが必要です。

仕事が立て込んでいて余裕のない(今の私のような)時にこそ肝に銘じておくべき言葉だと思いました。

(人材育成社)


「かわいい『ぴよりん』」と「かわいげがある『人』」

2013年10月20日 | コンサルティング

「わあ、かわいい!」 思わずそう口にしてしまいます。

その名は「ぴよりん」。名古屋駅近くにあるお店の名物スィーツで、プリンをスポンジでくるんだケーキです。写真のとおりとってもかわいい表情をしています。愛らしく人懐っこい目で見つめられると、食べてしまうのはかわいそうに感じましたが、やっぱりおいしくいただいてしまいました。

この「かわいい」という形容詞、日本ではとてもよく使われています。「かわいい」は、本来は愛すべき、幼いもの、小さいものに対する情愛や愛着などを表現していたように思いますが、最近は使う範囲が広がったようです。年長者や場合によっては仏像などにも使用する人がいるようです。(仏像にかわいいは、恐れ多いですが)

先日も、電車の中で女子高生が「かわいい」を連発しているのが聞こえましたが、単に外見だけでなく、心を和ませるものに対しても使われるようになったと感じられます。 

だから「ブサかわいい」や「キモかわいい」なんていう言葉が生まれたのでしょうし、犬の「ワサオ」が人気なのも頷けます。

「わわいい」は海外にも輸出され、「今世紀に入って、海外にもっとも広まった日本語」とする意見もあるそうで、若者だけでなく年齢の高い層にも認知されているそうです。

ところで、「かわいい」と「かわいげがある」とはどう違うのでしょうか。

先日の管理者研修において、「どういうタイプの部下だと、管理職として熱心に指導をしたくなるか」をテーマにディスカッションをしたところ、多くの人が掲げたのが「かわいげのある部下」でした。

では、「かわいげがある」とはどういうことか。そこで出たのは憎たらしくない人、素直な人とのことでした。

部下が2人いて、一方がかわいげあって、もう一方がないとすると、自ずとかわいげのある人を構いたくなるとのことでした。

確かに、自分の経験でも仕事をなかなか覚えられなかったり、困った部下なのに、つい、かわいげがあるという理由で構いたくなる人がいました。

つまり、かわいげがある人はそれだけ多くの人から指導を受ける機会が得られるということですね。

何歳になっても「かわいげがある人」でいたいと思います。

 (人材育成社)


仏様と空気入れ

2013年10月19日 | コンサルティング

アニメのキャラが集合したようなこの看板は、「萌え寺」として有名な八王子の了法寺にあります。そして、このお寺の門を出てすぐのところに「仏式空気入れあります」という看板が見えます。

「仏像って空気でふくらませるのかな?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。

お寺と空気入れの看板があまりにも接近しているので、一瞬混乱してしまいます。

自転車に詳しい方はご存知かもしれませんが、これは「フレンチ式」空気入れのことです。仏=フランスですね。

context(コンテクスト)とは文脈や脈略、背景、前後関係のことを指します。コミュニケーションにおけるコンテクストとは、暗黙の了解のようなものだと思ってください。

たとえば職場で上司が「あの件はどうなった?」と聞くと、「なんとか今日中には」と部下が答えたとします。これはハイコンテクスト(高コンテクスト)な文化を持つ日本ならではの情景といえます。

一方、多民族国家のアメリカでは、きちんと言葉によるコミュニケーションを行わない限り上手く伝わらないでしょう。ハイコンテクストに対してローコンテクスト(低コンテクスト)文化といえます。

ですから、アメリカ人は会議でもプライベートの場でもほんとうによくしゃべります。

日本人同士のコミュニケーションは言葉が少なくても、多少あいまいな表現でもなんとか通じてしまいます。コンテクストに大きく依存しているためですが、ある意味とても楽ではあります。

しかし、前後の文脈をちょっと取り違えると大きな誤解を生みかねません。

先ほどの上司と部下の会話ですが・・・上司「なんだこれは!」、部下「え?あの件って、これじゃないんですか?」、上司「ちがーう!なんで分からんのだっ!」・・・となることもあります。

さて、この画像ですが「お寺」と「空気入れ」が連続している空間で一瞬コンテクストの乱れ(?)を感じてしまいました。

了法寺には弁天様のフィギュアもあります。弁財天は芸能の神様なので、音楽や絵画に携わる方々に御利益があるそうです。ホームページにある「了法寺テーマソング第二弾」は必聴です。思わず帰依したくなります。

 http://ryohoji.jp/top.html/ 

(人材育成社)

 


言葉の力

2013年10月18日 | コンサルティング

人にかけられた言葉で心の支えになっているものがあります。逆に随分前に言われたことなのに、いつまでもモヤモヤして澱になる言葉もあります。

少し前に放送されたNHKの「鶴瓶の家族に乾杯」という番組の中で、とても心に残ったシーンがありました。

九州を旅していた鶴瓶さんが出会ったのは、一人の女性とその母親の二人。その女性は32歳の時に当時40歳の夫を心臓病で亡くされたそうです。3人の幼子を残して。

「医者から余命宣告をされた時はびっくりで、家に帰って『わーわー』わけもわからず泣いていたら、母が一言『大丈夫』」と言ったんです。いまだに、その一言でどれだけ救われたか」と思うのです」とのことでした。

ロケの時にその話聞いた鶴瓶さんがその女性に「ようがんばったな」と声をかけたのですが、その一言もあわせて「言葉の力ってすごいなって。感謝です」と話されていました。

このシーンでは鶴瓶さんやゲストも思わず涙していましたが、本当に言葉の力はすごいと思う時があります。時に人を勇気付けたり、共感して支えたり・・・。  

たった一つの言葉によって、人の人生が変わるくらいの影響を与えることがあるのでしょうね。言葉の力です。

私はこれまで研修で多くの皆様と出会うご縁をいただいています。研修では当然さまざまな言葉をつくします。時々言葉が足りないこともあります。そのことで受講者を迷わせてしまったこともありました。

一方でありったけの言葉を使ってさまざまに言うよりも、シンプルに言った一つの言葉が受講者のハートに届いて理解を深めていただけることもあります。

言葉の重さを感じる瞬間です。

「最近は言葉が軽くなった」と言われることがあります。今だからこそ、あらためて一つ一つの言葉の重みを感じながら大切に使いたいと思います。

心の支えになっている秘めた言葉はありますか。

(人材育成社)


ノーベル経済学賞という不思議

2013年10月17日 | コンサルティング

2013年のノーベル経済学賞は、資産価格の実証分析に貢献した米シカゴ大学のEugene F. Fama氏とLars Peter Hansen氏、および米イェール大学のRobert J. Shiller氏に授与されることになりました。

3氏の業績は、株や為替などの資産価格がどのようにして決まるのかを実証的に明らかにしたことです(詳しくはネットで調べてみてください)。

では、なぜノーベル経済学が不思議かというと、Fama氏とShiller氏の主張が真逆であることです。

でも驚くにあたりません。それがノーベル経済学賞なのです。

第1回の1969年から2013年まで、よくもまあこれほどバラエティがあって、しかもお互いに異なる意見を持つ人たちが並んでいるなあと感心してしまいます。

たとえば、1997年のマートン、ショールズ(ブラックショールズ式!)の翌年にアマルティア・センが受賞したときなど、「前の年の罪滅ぼしをしましたね?!」と思わず突っ込みを入れてしまいました。

物理学、化学、医学・生理学のような自然科学分野では、以前受賞した理論が後に「訂正」されることがあります。新しい発見や理論よって受賞時の知見が古くなったとしても、文句を言う人はいません。それが科学の発展というものです。

ところが、経済学においてはゲーム理論のような純粋理論は別として、いつまでたっても「どっちの意見が正しいのか」分からないことが多いのです。

一部には、社会「科学」などと名乗ってはいてもしょせん自然科学の真似事じゃないか、という意見もあります。

しかし、私はそれで良いのではないかと思っています。たった1人の人間の行動だってよく分析できないのですから、無数の人間で構成された社会の挙動なんて分からなくても仕方ありません。

そうした「居直り」精神を持って、とにかく現時点でベストと思うものを賞に選ぶしかありません。

ノーベル経済学賞の選考委員はきっとそうやって受賞者を選んでいるのだと思います。今年の受賞者を見てあらためてそう思いました。

(人材育成社)


窓を大きく開けて、光と風を取り入れよう

2013年10月16日 | コンサルティング

いつの日か、自分で家を建てる日が来たら、できるだけ開口部をたくさん作り、風通しが良い「光と風」の家にしたいと思っていました。 

そして、家を建てることが現実になった時、様々な制約がありましたが、可能な限り窓や開口部を多くしました。

窓は、ご存知のとおり採光や通風の目的で壁や屋根にあけた開口部のことで、デザインを重視した「出窓」や用途を重視した「のぞき窓」があります。他に壁を通して風景を見るという、一石二鳥の窓もあります。

先日お邪魔したお宅には居間に大きな窓があり、座るとちょうど目線の先に隣のお寺の庭を見ることができました。

まさに借景です。木の葉が落ちるたびに借景が刻々と変わりゆく様は、どんなに素晴らしい絵画であったとしてもかなわないだろうと思うくらいで移り変わる景色が実に贅沢で、潤いがありました。

窓といえば、特に印象に残っているのが以前訪れた京都の源光庵の「悟りの窓」と「迷いの窓」です。天井板は伏見桃山城から移築されたものだそうですが、1600年に徳川家の家臣 鳥居元忠らが石田三成に攻め込まれ、その時残った380人近くの兵士とともに自害した時の血痕が残っています。供養のために京都にある5か所の寺の天井板に使われているのだそうです。

ところで、源光庵を有名にしているのは「悟りの窓(丸窓)」と「迷いの窓(角窓)」があるからです。悟りの窓は丸く、大宇宙を表現していて、一方の迷いの窓は四苦八苦を表現しているとのことです。生々しい血天井と窓の取り合わせは、その対比が興味深く、また恐ろしいとも感じました。

建物にいろいろな窓があるように、人の生き方にもそれぞれの「窓」があるように感じます。

大きい窓を持っている人とそうでない人、窓を大きく開けていている人と閉めている人、さらに窓から外をしっかり観察している人と、シャッターを下ろしてしまっている人。

コミュニケーションの研修ではお馴染みの、「ジョハリの窓」というものがあります。これは、人は皆4つの窓を持っていて、その一つである自他ともに公開している窓が大きいほど、コミュニケーションが円滑に進められるというものです。自己の公開とコミュニケーションの円滑な進め方を考えるために提案されたモデルです。

確かに、人はそれぞれたくさんの窓を持てると良い。それぞれの窓を開け放てば視界が広がるでしょうし、新しい風も取り入れることができます。

そんなことを台風一過の今日の日差しを見て、ふと思いました。是非大きな窓を持とう、そして風と光をたっぷり取り入れよう。

(写真はWikipediaより)

(人材育成社)


仕事に心を込める

2013年10月15日 | コンサルティング

心をこめるとは「愛情や配慮、願い、祈りなどの気持ちを十分に含ませること、また、そうした気持ちのもとに物事を行う」ことで(Weblio辞典)

研修講師にとって、心のこもった仕事とはどのようなものでしょう。

話し方や内容に配慮して研修をおこなうことはもちろんですが、それ以前に相手を理解しようとする姿勢が必要だと思います。

私の知り合いにとても人気のある講師がいます。彼の研修は実に「上手い」のです。

ユーモアを交えた話し方や経験に基づいた興味深いエピソードを自在に操ります。受講生はしきりにうなずき、笑います。アンケート評価も上々です。

そんな講師ですから一年中忙しいわけです。

そのせいか、研修をする相手の会社のことはよく知りません。

その会社がどのような製品やサービスを提供していて、従業員が何人くらいで、売上高や営業利益がおおよそいくらで、会社の理念はどのようなもので、社長はどんなメッセージを発していて・・・そんなことは全く知らずに研修を行います。

「研修内容は決まっているんだから、知っていようがいまいが関係ないでしょ。それに、忙しくて調べる時間なんてないよ。」

確かにそうかもしれません。

しかし、その程度のことを調べるには会社のホームページを見れば済むことです。ほんの5、6分もあれば十分でしょう。その程度の時間を取れないわけがありません。

要は相手の会社のことなんてどうでも良いと思っているのです。だからほんの5分でも使うのが嫌なのです。

弊社は必ず研修を行う会社を事前に調べ、主だった事項は憶えるようにしています。

もちろん、それが仕事に心をこめることの全てだとは言いません。しかし、相手の会社のことを考え、受講生のことを思うことから仕事を始めるべきだと思っています。

アメリカの思想家であるエルバート・ハバードの残した言葉に、 

「心をこめて仕事をするようにしなさい。そうすればあなたは必ず成功する・・・」

というのがあります。この言葉には続きがあります。

「・・・なぜそんなことが言えるかというと、大半の人はそれほど心をこめて仕事をしていないからである。」

この言葉に、思い切りうなずいてしまいました。

(人材育成社)

PS: 昨日のブログ「『頑張れ』に代わる言葉が見つからない」については、何人かの方にご意見やご感想をいただきました。私個人(平野)の思いはこの曲で代弁させていただきたいと思います。

ブルーハーツ 「人にやさしく」・・・ヘッドホンをして大音量で聴いてください。

https://www.youtube.com/watch?v=hhOMoTkYh9I


「頑張れ」に代わる言葉が見つからない

2013年10月14日 | コンサルティング

「頑張って!」「頑張ってください!」先日、気安くこの言葉を使っている自分に気がつきました。

「頑張れ」に代わる言葉がないものかと常々考えていますが、今のところ見つかっていません。

アメリカでは、マラソンランナーに沿道から声をかける時は「リラックス」と言うと聞いたことがあります。「頑張れ」だとプレッシャーを感じてしまって、本来の実力を発揮できないから「リラックス」と言うのだそうです。

それではと思い、以前試しに箱根駅伝の声援に「リラックス」を使ってみましたが、どうもしっくりしません。周囲の人の声援との違いに、自ら気後れしてしまったというのが本当のところです。

では、「ファイト」はどうか。実際に使ってみて、「リラックス」よりはランナーに合うように感じましたが、日常では今一つ使いづらい。

親しい人ならばともかく、そうでない人にいきなり「ファイト」と言うのは、慣れの問題かもしれませんがちょっと抵抗があります。

落ち込んでいる時などに、事情を知らない人から表面的に「頑張って」と言われると、「よくわからないのに、そんな簡単に言わないで」と内心思うことがあります。

東日本大震災後、空港で被災地を励ますために「頑張れ 東北」と書かれている垂れ幕を見た知り合いは、航空会社に電話を入れ違和感があることを伝えたと言っていました。「頑張れとは、一方的で突き放している感じがする」また、「既に十分頑張っている方たちに対して、これ以上頑張れ」とは心が足りないと感じたのだそうです。

確かに「頑張れ」だと他人ごとのように感じます。これが「頑張ろう」だと「一緒に」や「共に」というニュアンスが入るように思います。ちょっとした違いですが、言われた人の印象は大きく違うと感じます。

一方、私たちは自分に対しても「頑張る」や「頑張ります」と口にします。新しいことを始める時やフレッシュマンの時、またスポーツ大会の選手宣誓の時などにも使います。

気合を入れる時などには、格好の言葉で、アニマル浜口さんが「気合いだ、気合いだ、気合いだー」と言っているのには頷けます。

個人的に自分に対して「頑張れ」と言うことには抵抗はないのですが、他の人に対して言う時には何か別な言葉を使いたい。ならば、どういう言葉が良いのか、今のところ妙案が浮かびません。

研修の現場でフィードバックする時に「頑張ってください!」を安易に使わない、先ずそこから意識してみたいと思います。

(人材育成社)


働きやすい会社はハードワーク

2013年10月13日 | コンサルティング

日本経済新聞社による主要企業を対象に実施した「働きやすい会社」調査(2012年)の総合順位ランキングは以下のとおりでした。

1  パナソニック
2  日立製作所
3  東  芝
4  ダイキン工業
5  ソ ニ ー
6  第一生命保険
7  富士フイルム
8  キヤノン
9  イ オ ン
10 損害保険ジャパン

トップ10のうち7社が(しかも上位5社までが)製造業であったことは予想通りでした。また、製造業出身の私としてもちょっとうれしい結果でした。

興味深いのは、ビジネスパーソンが「働きやすい会社」と考える基準です。1位に労働時間、2位に休暇に関する項目が入っています。そして、3位が勤続年数の長さです。


ランキング上位の会社は、確かに忙しい部署もたくさんあると思いますが、積極的に残業時間削減に向けた取り組みをおこなっているところばかりです。

実際このランキングにある会社の従業員は残業時間が少ないし、休暇も取りやすいのでしょう。

しかし、仕事の生産性を上げることなしに、ただ労働時間が短くなっただけなら当然他社との競争に負けてしまいます。

従って、従業員は短時間で大きな成果を上げるような仕事をしなければなりません。

早く帰宅できたり休みが取りやすかったりすることは、仕事のプレッシャーむしろ増やすことになります。

事実、このランキングにある会社のうち何社かはよく知っていますが、仕事ぶりはまさにハードワークです。

(人材育成社)


「何で○○するんだ!」

2013年10月12日 | コンサルティング

「何で○○するんだ!」「何で○○しないんだよー!」

今日一日で、このフレーズを50回は聞いたのではないかと思います。

我が家の前の道を挟んで、はす向かいにある家の外壁工事が始まりました。棟梁が足場を組んでいる職人にいろいろ指示を出しています。しかし、棟梁の思うように職人が動けないようで、その都度叱咤の声が・・。

「何で?そうやるんだ?」「何で?○○できないんだ!」「何で?」「何で?」・・・棟梁の言葉は、エンドレスです。その都度、職人の返答はありませんし、だんだん萎縮しているような雰囲気も・・。ただただ、言い続ける棟梁と、言われ続ける職人です。

あまりに沢山、このフレーズが繰り返されたため、私が言われているわけではないのに、いたたまれない気持ちなり、予定を繰り上げて外出しました。

部下を叱ることができない上司が問題になる一方で、部下を追いつめる上司の存在も問題です。

「何で○○したんだ!」というフレーズは、過去を追求する言い方です。もし、これが「どうすれば、○○できると思う?」と質問の仕方を変えれば、部下の返答が得られるかもしれません。

足場の高さは4階の建物くらいあります。危険を伴う仕事ということもあり、悠長に指示を未来形にして、部下がわかりやすい表現で伝えることを考える余裕なんてないと言われるかもしれません。

もちろんそうだと思います。でも、50回出す指示のうちの数回でも言い方を変えてみると、状況はだいぶ変わるのではないかと思います。

職人に「なぜ?」と言い続ける目的は何ですか、ただ怒るのでなく「育成」することを忘れていませんか、と棟梁に聞いてみたくなりました。

 (人材育成社)