共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

お疲れ様でした! #くにたち市民オーケストラ

2018年10月08日 21時05分58秒 | 音楽
今日は昨日からまた一気に気温が下がり、最高気温が25℃を下回りました。それでも空気には若干の湿気を含んでいて、長袖を着ようか半袖にしようかが悩ましい陽気となりました。

今日は、かつて何度かお手伝いに行ったことのある『くにたち市民オーケストラ』の第40回定期演奏会を聴きに、府中の森芸術劇場まで出かけました。まだ大学を卒業したての頃に、現在でもこちらでタクトをとっている指揮者の神宮章氏に依頼されてエキストラで参加していた時にはかなりヴィオラの人数が足りていなかったのですが、それからしばらくしてだいぶヴィオラパートの人数が揃ったらしく、その頃からお呼びはかからなくなっていました。

そんなオケですが、今回は

歌劇《オベロン》序曲(ウェーバー)
組曲《展覧会の絵》(ムソルグスキー)
交響曲第6番《田園》(ベートーヴェン)

という、とんでもないプログラムだったので、かなり気になっていました。また、こちらや別のアンサンブルで共演させて頂いた大先輩のトロンボーン奏者(御歳80!)が今公演をもって引退されるということでしたので、是非にと伺ったわけです。



大編成のムソルグスキーがあるということもあってか、舞台上にはかなりの数の椅子が並べられていました。

やがて公演がスタートしました。

序曲は、如何にもオペラを得意とする神宮氏らしく、重厚な序奏と軽やかな主部との対比が心地よいものでした。そして《展覧会の絵》は、ホルンに不安定要素が見受けられたものの、特に管楽器と打楽器セクションが大いに活躍してラヴェルならではの色彩感溢れるオーケストレーションを存分に表現していました。

終曲『キエフの大門』が感動的に終わると、



会場から惜しみない拍手が贈られました。

指揮者が礼をしていると、客席から舞台下に向かって一人の老紳士が歩み寄りました。どうやら、今日引退される大先輩トロンボーン奏者の方に花を渡すためだったようで、指揮者に促されて前まで出て見えた大先輩とガッチリと握手を交わして



花束を渡されていました。その感動的な光景に、オーケストラの中からも盛んに拍手が贈られていました。

休憩の後に続いた《田園》では、かなり人数を減らしての演奏となりました。私はかつて違うアンサンブルで神宮氏と一緒に《田園》を演奏したことがあるのですが、その時とはまた違った、落ち着いたベートーヴェンを聴かせてくれました。

終わってから陣中見舞いに参じたのですが、指揮者はだいぶお疲れのようでした。これだけの大曲揃いですから、無理もありません。そのうち肩も上がらなくなるのでは…と勘ぐってしまうくらいです。

最後に、この場をお借りして…

三田村さん、今日まで本当にお疲れ様でした。昨今はご一緒する機会もありませんでしたが、三田村さんと一緒の舞台に立ったことは、私の中でもいい思い出になっています。

これからは演奏会に出演されるも少なくなってしまわれるのかも知れませんが、いつまでもお元気でいらして下さい。フェイスブックへの朝練の動画投稿、これからも楽しみに拝見致します。

お疲れ様でした。
コメント
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