共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

回向の共

2018年10月09日 23時06分54秒 | スピリチュアル
ここ数日、朝晩と日中との気温差にやられそうになっておりますが、皆様如何お過ごしでしょうか。

さて、我が家では朝に神棚と仏壇のお供物を交換して神棚に祝詞を奏し、朝晩に仏壇に向かってお勤めをしております。その際にお線香を焚くわけですが、以前までは府中・深大寺で購入した《武蔵野》というお線香を大事に使いながら、近所の仏具店で購入した沈香系のお線香と交互に使っていました。

しかし、火をつけて焚いてしまえば、当然無くなっていくわけです。

私はお香の好みが細かくて、白檀は甘過ぎてあまり好みません。なので、沈香系か伽羅系のお線香を吟味して買うのですが、市販のお線香というのがどうも私の好みに合わないことの方が多いのです。箱の上から聞いてみると良さそうでも、蓋を開けて聞いてみると変にスパイシーな香りが立っていたり、白檀と紛うほどの甘々な香りだったりして、辟易してしまうことが多々あります。

今まで使ってきた中でベストだったのは、奈良・法隆寺の西院伽藍で販売されているお線香《沈香》でした。

このお線香は、火を付ける前、箱の上から聞いた時から

『これはイイ!』

と思っていて、実際に火を付けてみると香木の沈水香独特の、奥行きのありつつも出過ぎない絶妙の甘さと香ばしさを兼ね備えた稀有な逸品でした。

しかし、最後に奈良に行ったのは2010年のこと。そうこうしている内に、当然ながら法隆寺のお線香は使い切ってしまいました。だからと言って

『そうだ、お線香を買いに奈良に行こう!チャラリラ〜♪』

とお手軽に言うわけにはいかないわけです。なので、出来る限り法隆寺のものに近いものを探していて、昨年ようやく深大寺で巡り合ったわけです。

しかし、いくら奈良よりも近い隣の都内とは言え、深大寺ですらそんなにお手軽なところでもありません。なので、何とか近隣で理想的なものを探すべく、仏具屋だろうと雑貨屋だろうとお線香を見つけた時には片っ端から箱を手に取ってクンクンしてみるのです。傍から見たら、かなり不気味な光景なのではないかと…。

そして今日、たまたま本厚木ミロードの2階にある和雑貨店に入ってお線香のコーナーを冷やかしていたら、これがありました。《天壇》という伽羅系の香りのお線香ですが、箱の上から聞いた感じ

『!』

とくるものがありました。価格もお手頃だったので早速購入じ、帰宅して焚いてみました。すると…

何ということでしょう、伽羅系と謳いながらも、沈香系の深くて程よく甘い香りが仏間に満ち満ちたではありませんか!

それでも法隆寺のものとは何処か違ってますが、製造元は法隆寺と同じ日本香堂なので、

『これだ!』

と確信したのでありました。

ほぼ理想の香りを、自宅からの徒歩圏内で見つけることが出来ました。これであのお店が無くなったり、日本香堂が製造中止にしたりしない限り、お線香選びに時間を費やさなくて済みそうです。

これからしばらくは、このお線香を回向のお供にしようと思います。
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