今日の午前3時頃、

鹿児島県の奄美群島・トカラ列島と岩手県に津波警報が、それ以外の北方領土から沖縄までの太平洋沿岸域に津波注意報が発令されました(各地の津波警報は11時20分に全て津波注意報に変更)。未明のことでしたから、驚かれた方も多いかと思います。
この津波は、日本から約8000キロ離れたトンガ沖の火山島フンガトンガ・フンガハアパイで昨日発生した噴火によって引き起こされたものとのことです。この噴火の規模は凄まじく、なんと

気象衛星ひまわりの映像にも噴煙がはっきりと写るほどで、津波のみならず噴火の衝撃波も到達して

日本国内の各所で最大2hPaも気圧が上昇するという変化まで観測されたほどだったようです。
『津波!避難!』
『つなみ!にげて!』
『EVACUATE(つなみ!にげて!)』
というテロップが繰り返し流され続けていました。
実際に、高知県の室戸市や徳島県の海陽町では

港に繋留されていた漁船が津波の影響で転覆する被害も出ました。私の実家のある茨城県でも、大洗漁港で60cmの津波を観測したようです。

港に繋留されていた漁船が津波の影響で転覆する被害も出ました。私の実家のある茨城県でも、大洗漁港で60cmの津波を観測したようです。
また、東北本線や常磐線をはじめとした一部の鉄道網が運休となり、奄美大島や北海道方面に向かう国内航空便やフェリーにも欠航が相次いでいるようです。そして昨日から始まっていた大学入学共通テストも、岩手県宮古市の一会場で中止を余儀なくされています。
この噴火による津波は日本のみならず、オーストラリアや南北アメリカ大陸の沿岸にも到達しているようです。発生源であるトンガや近隣のフィジー共和国ではかなりの高さの津波が押し寄せて、深刻な被害が出ている模様です。
かつて1960年に南米チリで発生したM9.5を観測した巨大地震によって発生した津波は、地震発生から約22時間半後の5月24日未明に最大で6.1mの津波が三陸海岸沿岸を中心に襲来し、日本の各地に被害をもたらしました。そのことを考えると、今回の津波発生も当然のことといえるでしょう。
ただ、今回の津波は地震によるものとは違い、噴火による巨大な空気振動で引き起こされたものと予想されています。それ故に、津波に関する情報が多い日本でもデータが少ないようで、津波のリスクについて予断を許さないよう繰り返し呼びかけられていました。
津波は一度だけでなく、時間を置いて何度も繰り返し到達することがあります。13時過ぎには再び満潮を迎えることもありますので、津波注意報が発令されている太平洋沿岸域にお住まいの皆様は引き続き自治体からの避難指示に従っていただき、御自身の身の安全をはかってください。
皆様の御無事を御祈念申し上げております。