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東京で大地震が起こったらどのような被害を受けるかというシミュレーションの結果が最近よく発表されますが、その被害予測は、10年以上前の予測よりはるかにひどくなっています。
すでに10年以上前に被害がひどいと予測されていた訳ですから東京都も都民も大地震を考えた都市計画をしてこなかったということになります。
関東大震災は1923年に起こりました。
84年も大地震がないと人は今後も地震がないと思う傾向を持っています。
近い将来大地震が起こるかもしれないと考えても地震に強い町づくりの行動を起こしません。
地震に強い町づくりには個人の自由を制限しなければならない場合が多くあります。
そのため東京都は、地震に強い町づくりを面倒がり、防災が重要と言いながら、大地震を考えた都市計画をせず、大地震が起こった時はその時と考えてきました。
学問だけは発達し、被害のシミュレーションはより精確になりました。
東京都は、大地震が起こった後のことを考えますから、被災後の備えがますます大変になっています。
しかし防災とは、被災後の問題でしょうか。
はるかに重要な問題は、地震に強い町づくりです。
私が住む横浜市も、防災と叫ぶ割には、地震に強い町づくりはできていません。
丘陵の急斜面まで建造物でおおわれています。
中には斜面を削り高いコンクリートの垂直壁をつくり、その上も下も建造物という所が無数にあります。
景観破壊も問題ですが、住む人も見る人も不安や危険を感じるのではないでしょうか。
実際、コンクリート壁は大地震に耐えないかもしれません。
私達が防災を真剣に考えるようにならないと面倒を嫌う政府は地震につよい町づくりを行いません。