菅義偉内閣が脱炭素の方針を決めたのはいいのですが、代わりに原発再稼動に注力するという考えはひどすぎます。原発稼動の危険性をまったく理解していません。原発があるから使うと言っているだけです。世界は、脱炭素の次は脱原発であることを予測していません。
過去、日本はほとんど炭素系エネルギーを海外に依存してきました。原発でプルトニウムを再利用すれば自給自足に近づけると考えたのですが、原子力利用が赤信号です。現状のままだと日本はエネルギーを失います。再生可能エネルギーについても海外から輸入を考えなければなりません。
ところで脱炭素は外国にとっても非常に厳しい課題であることを理解すべきです。エネルギー輸出余力のある国がありません。現在の新型コロナウイルスワクチンのように輸入は非常にむずかしいと予想すべきです。菅内閣は予測しているでしょうか。ワクチンが輸入できなくて悩んでいるように、エネルギーも輸入できなくて悩むのではないでしょうか。
菅内閣は観光立国と言いますが、炭素系燃料を食うジェット旅客機を使うことをやめようと言っている時代です。ほかに長距離高速旅行手段はありません。豪華客船だって炭素系燃料を使っていますから使用中止の方向です。わざわざ日本に来てカジノを楽しむような外国人はいません。菅内閣のカジノ付き統合型リゾート(IR)構想は失敗します。投資した人は大損します。
観光旅行に行く時代は過ぎ、これからは自分の町を美化して楽しむ時代です。観光旅行だと浮ついている時代ではありません。
菅内閣は何事においても中途半端で、思考力を欠いています。世界の動向を調査研究する機関を活用していないと思います。今、日本にはすぐれた調査研究機関がないかもしれません。