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ご馳走

 元日京都の帰りに名古屋駅で夕食を食べようと、年末にJRセントラルタワーズの店に予約を入れた。せっかくのお正月だから、思い切って豪華な夕食にしようと「なだ万茶寮」に電話したところ、2ヶ月前から予約でいっぱいだと断られた。へえ~~っ、と思いながら他の店をあれこれ考えてみたが、「KIHACHI」は何度か行ったことがあり、「スーツァンレストラン陳」は鉄人陳健一の店ではあるが、息子が麻婆豆腐が辛くて嫌だったと言うクレームをつけたため、家族のだれも一度も行ったことがない「The Kitchen Salvatore Cuomo」という店に予約を取った。私はイタリアンレストランに行ったところで、スパゲッティーしか食べないだろうから、あまり嬉しくはなかったが、たまにはそういった雰囲気を味わうのもいいかも、と出かけることに決めた。

  

JRセントラルタワーズは飾られているイルミネーションの美しさで、この辺りでは有名だ。私は初めて見たのだが、さすがにその豪華さは私の市の比ではなかった。キンキラ名古屋の象徴のように、きらびやかな美しさには驚いた。やはり私も派手好きな名古屋人の末端なんだろう。
 私たちが行った店は、「ナポリ生まれのシェフ、サルヴァトーレ・クオモがプロデュースする新鮮な食材をふんだんに 使った本場のイタリア料理をライブ感あふれる“TheKitchen”スタイルでお楽しみください」などと、ネット上でも紹介されていて、結構有名な店らしい。あえて選んで行ったわけでもないから、どういう謂れのある立派なシェフなのかは全く知らなかったが、席に座ってみた夜景はなかなかのものだった。照明を落として、イタリア語(もどき)でやり取りするスタッフを見ていると、しばし異空間にさまよった気がした。といっても、京都に向かう新幹線の車中から缶ビールを飲み続けていた私には、そうした雰囲気など全くどうでもいいことであったのだが・・・

  

料理の写真を撮ろうとしたら、娘と息子に断固拒否されてしまった。「なんで、ここまで来て写真を撮るの!」と娘にきつく言われてしまっては、何ともしようだない。「うるさい、ばかやろう」などと私が毒ついても少しも動じない。父親の威厳なんてものは微塵も感じていないようだ。まあ、それも仕方ないのかもしれないが、でもやっぱり腹が立つ。言いなりになるのも面白くないから、3枚だけ写真を撮ってやった。私の食べたスパゲティーと誰かの食べたもの(何?これは・・)、そしてパンにぬる、生ハムのバターとオリーブオイル、それと訳の分らぬもの・・おいしいのかどうなのか、よく分らないまま食べ終えた。う~~ん、大したことないかな・・。でも、ビールだけはよく飲んだ。後で妻に聞いたら、二人で7杯グラスビールを飲んだのだそうだ。大した量ではないけど、お代が・・まあ、北野天満宮の屋台で飲んだ、350mlのビール1本が500円だったのに比べれば甲乙つけがたいような高さなのだろうが・・。
 
 この日は慣れないスーツ姿で合格祈願に行ったものだから、当然のように革靴を履いて行った。久しぶりに履いた革靴は普段何も締め付けられたことのない私の足を痛めつけた。北野天満宮を出た頃から、足が痛くて痛くて仕方なかった。夕食を終えて娘の止めた車にたどり着くまで、私は靴下を脱いで裸足で歩いた。コンクリートの冷たさが足裏には心地よかったが、さすがにスーツ姿に裸足はやばいだろう。隠れるようにして駐車場までたどり着いたが、なかなかしんどい旅路ではあった。
 こんなことばかり繰り返してるから、娘の顰蹙を買うんだろうな・・・。

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