じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

有栖川有栖「絶叫城殺人事件」

2019-10-09 17:22:40 | Weblog
☆ ドラマ「火村英生」の原作、有栖川有栖さんの「絶叫城殺人事件」(新潮文庫)から表題作を読んだ。

☆ ドラマでは第1シーズンの第1話。小説では連続女性通り魔殺人の舞台が大阪になっているが、ドラマでは京都になっていた。(このあたり京都人には親しみがもててたまらない。実際は撮影所の都合かな。あるいは京都を舞台にすることによって視聴率を狙ったか。)

☆ 舞台設定以外は、ほぼ原作通りだった。ドラマを観てから原作を読むと、火村は斎藤工さん、有栖川は窪塚正孝さんのイメージで読んでしまう。窪塚さんの存在感が私は好きだ。

☆ 「絶叫城」というのはホラーゲーム。それに登場する「ナイト・プローラー」という文字の書かれた紙片が被害者の口内から発見される。連続殺人の共通性は何か。警察そして火村、有栖川の名コンビが犯人像をプロファイリングする中、次の被害者が出た。ゲームでは4人の犠牲者と共に「GAME OVER」となるのだが・・・。


☆ さて、ドラマの方は第2話、第3話と観た。

☆ 第2話「異形の客」は、顔面包帯姿の人物がカギを握る。ぼさぼさ髪をかきながらの火村の登場。金田一耕助のようだと思ったら、ちゃんと有栖川がそのセリフを言ってくれた。こういう時は嬉しい気分になる。そもそも包帯姿というのは横溝正史さんの「犬神家の一族」を思い浮かべる。

☆ 第3話「准教授の身代金」は、妻が殺したはずの夫の死体が消えるという話。そして妻に夫の身代金の要求が。身代金の入った鞄を抱えて電車に乗っているシーン、黒澤明監督の映画にあった。映画の名前が思い出せなかったが、これもセリフで「天国と地獄」と教えてくれた。視聴者の心を読んでいるような脚本だ。こちらも嬉しい気分になった。

☆ 最近の若い人は「犬神家の一族」「天国と地獄」といってもわからないだろうが、高齢者には懐かしい。ドラマ「火村英生」はレトロ感満載で嬉しい。
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「山谷ブルースの真実」

2019-10-09 10:29:44 | Weblog
☆ 昨日に引き続き、京都新聞「地域プラス」の紙面。樺山聡記者による「山谷ブルースの真実」を読む。

☆ 岡林信康さんの「山谷ブルース」、この歌には原作詞者がいた、ということで取材が始まった。その人物は表に出ることを好まないという。難航が予想されたが、遂に記者はその人、平賀久裕氏のインタビューに成功した。

☆ 岡林さんと平賀さんは同志社大学神学部の同窓だという。学園紛争の時代。高度経済成長の裏側で進行する「戦後日本の矛盾」、彼らはその「現実」を知るため「山谷に飛び込んだ」という。

☆ 平賀氏はその時の体験をもとに「山谷ブルース」の原詞を書く。当時流行っていた扇ひろ子さんの「新宿ブルース」を口ずさみながら書いたという。

☆ ということで、「新宿ブルース」を聴いてみた。リアルタイムでも聴いていたであろうが、当時の私は小学生だったのであまり気に留めていなかった。今聴くと夜の街に生きる女性の哀愁(あるいは情念、怨念、諦め)が伝わってくる。当時の歌謡曲は実にシンプルだ。起承転結。

☆ インタビューは続く。次の掲載は16日だという。
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