じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

浅田次郎「遠い砲音」

2019-10-30 18:54:12 | Weblog
☆ 浅田次郎さんの「五郎治殿御始末」(新潮文庫)から「遠い砲音」を読んだ。

☆ 長州藩の支藩、長門清浦藩に仕える土江彦蔵はもはや家来のいなくなった藩主を支えながら、自らは陸軍中尉の任にあった。

☆ 江戸から明治へ時代が急変する中、時間も西洋式に改められた。自然や人の生活に合わせたのんびりした旧来の時間制に代わって、機械仕掛けの時計によって刻まれる1セカンド単位の時間制だ。

☆ 彦蔵はこの西洋時間に馴染めず遅刻を繰り返す、遂には切腹するしないの騒ぎに。

☆ フランス人教官の取り計らいによって難を免れた彦蔵、今度は忠節を誓った主君が渡仏するという。

☆ 時代の移り変わりの中で右往左往しつつも力強く生きていった日本人の姿が描かれていた。日本の近代化が始まったのだ。
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