今、このような状態になって、やはりあらためて考えざるを得ません。
先週も、吉村知事が医療機関に対して、緊急ではない入院や手術の延期など、コロナ以外の一般の医療を制限するなどして、追加の病床を確保するよう緊急要請していましたが、この時も、特に近畿大学病院の院長の東田有智先生が「不要不急の手術なんてない」と異議を唱えておられました。
大阪府の要請「医療崩壊につながる」近大病院長が懸念
テレビでも観ていましたが、東田有智先生のこのご発言は命を預かる医師として極めて正常であり、重いご発言と思いました。
吉村知事は普段から場当たり的ですが、冷静に考えると、ときどき自治体の首長としては考えられないようなことをマスコミの前で平然と発言することがあります。
「イソジン」
の時もそうでした。
さらに「どや顔」でした。
今回はそうではありませんでしたが、いかにも「手を打っている」感を府民に醸し出しているようでいて、実はこれ、冷静に考えると、自治体の首長が医療機関に対して公式的に「命の選択をせよ」と言っているのであって、受け止めようによっては、大阪の医療機関をパニックに陥れようとする可能性がある発言です。
そのように受け止めるならば、
極めてその発言態度が、
「軽率」、「軽い」です。
いや、
そもそも自治体の首長がこのようなことを公に言ってはダメでしょう。
このような要請はやるとしても、記者会見で公にする類のものではなく、関係機関のみに対する要請としてやらなければならないと思います。
そのような流れが先週あったうえで、金曜日夜の記者会見。
吉村知事「医療崩壊」に語気荒らげ反論「厳しい医療体制とは申し上げた」
記事中、「『医療崩壊を招いた責任についてどう思うか』の質問には『極めて厳しい医療体制であるとは申し上げた。いまも医療従事者のみなさんが命を守る活動をしてくださっている。僕自身が“医療崩壊”だと言うことではないと思っている』と語気を荒らげ、反論…」とあります。
これは現実的に認めざるを得ない状況であり、知事として率直に謝罪し、今後の対策の浸透・円滑化につなげていかなければならないと思います。
今週のこの「医療崩壊」の状態は先週の誤った要請からの自業自得のようにさえ感じます。
そして、さらに言えば、己のプライド、政治家としてのプライドを守らんとする気持ちが先走ってしまい、そこに府民に寄り添う気持ちなど微塵もないように感じるのです。むしろ、今週の「医療崩壊」の状態は、府知事としての要請に応じない府民の責任と言わんばかりです。
そのような人物を知事としているのは大阪府民として不幸なことです。
本日から大阪も三度の緊急事態宣言となります。
来月11日までと区切っていますが、吉村知事自身もこの頃までには収まっているとは思っていないようで、宣言の発令期間について「3週間から1カ月が適切だと思っている」 と発言しており、延長は必至のようです。
個人的には、大阪は今回の緊急事態宣言の発令期間がいちばん長くなるのではないかと思っています。
もちろん、この予想は外れてほしいです。
なぜなら、この一年間、ご存知のとおりのいろいろなダメージを負ってきた府民の皆様が、さらにダメージを受け、さらに立ち直れなくなる方々が、さらに多く出るのではないかと思うのです。
それをできるだけ少なくするためにも、
補償のこともそうですが、現状の苦しい状態を声を上げて訴え続けることです。困っている人々から現場の声を上げ続けるのをあきらめないことです!
それは、弱音ではありません!
それは、弱音ではありません!
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