昔、人気のない山地に、夫の祖先が住んでいた。清い水がわき出る岩の斜面に氏神が祭ってある。その後、住居を人々の多い集落へ移すことに。氏神は宮司に「ここから動かない」と。現在の自宅から遠くなり、時折参拝。大晦日にしめ縄、米、みかん、塩、餅、酒を供えた。新年に初参りしたら餅を見事にキツネかタヌキが平らげていた。
喜んで食べたか皿だけ。「祝い餅を食べて良かったね」。今年も元気で跳びはねかけ回り暮らせるだろう。帰路、七草用のクレソンを摘む。夕暮れが迫り、寒風吹きすさぶ山奥から犬の遠吠えが聞こえていた。
肝付町 鳥取部京子 2012/2/2 毎日新聞鹿児島版掲載
喜んで食べたか皿だけ。「祝い餅を食べて良かったね」。今年も元気で跳びはねかけ回り暮らせるだろう。帰路、七草用のクレソンを摘む。夕暮れが迫り、寒風吹きすさぶ山奥から犬の遠吠えが聞こえていた。
肝付町 鳥取部京子 2012/2/2 毎日新聞鹿児島版掲載
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