使用済みの割り箸が、もったいなく週に2度は、庭の片隅にブロックを3枚置いただけの簡単なかまどでご飯を炊く。
火加減がなかなか難しく、10回に1度くらいしか、気に入った「焦げ飯」はできないが、炊き上がりを待ってたように隣近所のおばちゃんたちがやって来る。熱々の焦げ飯をホッホッと言いながら塩むすびにして、ほうばりながら、ひととき昔を懐かしみ、かしましく雑談。
空は春色、真っ赤なマンサクと真っ白な利休梅が満開。「ああ幸せ」と思わず言葉がほとばしる。
みんなの顔もほっこり。「またお願いします」がうれしい。
宮崎県日南市 永井ミツコ(71) 2019/3/30 毎日新聞鹿児島版掲載