2月23日
はがき随筆1月度の入選作品が決まりました。



△高尾野町唐笠木、岩田昭治さん(66)の「名刺づくり」(1日)
△南さつま市加世田村原、寺園マツエさん(83)の「第3の人生」(24日)
△薩摩川内市高江町、上野昭子さん(77)の「願うこと」(30日)の3点です。
「1年の計は元旦にあり」と言う言葉もありますが、1月は多くの方々が新しい一歩を踏み出そうという思いを書いていて感心しました。
「名刺づくり」の岩田さんは、「ホームヘルパー2級終了、ガイドヘルパー終了、はがき随筆会員」と書いた名刺を作り、福祉ボランティアにもっと携わることや随筆作りに専念するというものです。意欲にみちあふれたこの文章が1月1日に掲載されたのですから、多くの人に良い刺激を与えたことでしょう。
また、寺園さんの「第三の人生」、小村豊一郎さんの「元旦の朝」、宮園続さんの「心して」は初日を拝んで新しい年への思いを深めることを書きました。皆さん、初日の描写もいいですね。寺園さんはピアノと読書、家事や地域の行事への参加などに大いに頑張ろうと第三の人生の設計を具体的に出しました。
上野さんは今年の努力目標を考え続けて夜更けになり、そのまま墨をすって思いを書き初めに書きとどめたと「願うこと」に書いています。昨年、「夢実現」をされた道田道範さんも含めて皆さんご立派。今年の皆さんの文章を楽しみにしていますね。
さて、いろいろと切ない事も多い人生ですが、広い心で明るく生きる人たちのしみじみとした良い文章も多く読みました。遠いふるさとを思う有尾茂美さんの「ふるさと」、福元啓刀さんは年齢は喜寿も近いのに、この名前はねえと大変な痛みを抱えて少し笑っている感じの文章「五十肩」、亡妻の三回忌に自分を鼓舞しようと散歩を始めた若宮庸成さんの「散歩で得た事」、亡父の愛した歌を思い父をしのぶ鵜家育男さんの「歌は心の支え」、頻発する大災害に胸を痛めつつ心豊かに生きようと願う西田光子さんの「年女の願い」などなど、良い刺激をいただきました。
日本文学協会会員、鹿児島女子短大名誉教授 吉井和子
係から
入選作品のうち、一編は25日午前8時40分からMBC南日本放送ラジオで朗読されます。作者へのインタビューもあります。「二見いすずの土曜の朝は」のコーナー「朝のとっておき」です。