6年前、夏期授業を受けるため東京に行った。最後の授業が終わり、学友と市ヶ谷駅に向かって外堀に架かる橋を渡っていた。何気なく対向者を見て、はっと気がつき学友を突きながら「あの人、横田めぐみさんのお母さんじゃないの?」と。
小声で言ったつもりだったが聞こえたらしく、すぐに私を振り返った人は、やはりお母さんだった。その顔は気迫に満ちていて悲しいほどに美しかった。気の休まる日が無いからであろう。会釈をしたら一礼して。すぐに雑踏に消えてしまった。
北朝鮮も代替わりした。拉致問題の早期解決を祈るのみ。
薩摩川内市 森孝子 2012/1/31 毎日新聞鹿児島版掲載
小声で言ったつもりだったが聞こえたらしく、すぐに私を振り返った人は、やはりお母さんだった。その顔は気迫に満ちていて悲しいほどに美しかった。気の休まる日が無いからであろう。会釈をしたら一礼して。すぐに雑踏に消えてしまった。
北朝鮮も代替わりした。拉致問題の早期解決を祈るのみ。
薩摩川内市 森孝子 2012/1/31 毎日新聞鹿児島版掲載