毎年送ったくれる母からの干し柿。10年ほど前、食べた柿の種をまいたら芽が出るだろうかと試しに庭に埋めた。10㌢くらいになった苗を見つけた時はうれしかった。大事に見守り、屋根を越すほど大きくなった。昨年初めて8個なり、今年はたくさんの実をつけた。少し小さいがつやつやした柿を収穫、早速皮をむき始めた。子供のころ縁側で母がくるくると柿を回しながら包丁と手の間から繰り出す皮を姉と取り合ったのを思い出した。母のように上手にむけないが、静かな午後を思い出に浸りながらむき終えた。思えば母から最後の干し柿からの木である。
出水市 年神貞子(71) 2007/10/31 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はhideさんからお借りしました。
出水市 年神貞子(71) 2007/10/31 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はhideさんからお借りしました。