「おひさあをかるっきおしたなら、あちかした」(お日さまをおぶってきたなら、暑かった)と、腰を伸ばし、額の汗を拭くおばあちゃん。
状況から、お日さまを背中に浴びながら歩いてきたので、暑かったのだと理解できた。なんとステキな表現。方言ならではのほっこり感。私はしばしポエムの世界へ。
買い物が終わると、お日さまに向かってシルバーカーを押し、ゆっくり帰っていかれた。
その昔、方言をよしとせず、教室の黒板に「努力目標、標準語を使いましょう」と書いてあったことを思い出した。
鹿児島県垂水市 竹之内政子(70) 2020/5/27 毎日新聞鹿児島版掲載